研究課題/領域番号 |
11610129
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 大阪女子大学 |
研究代表者 |
谷村 覚 大阪女子大学, 人文社会学部, 教授 (90094458)
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研究分担者 |
金川 智恵 甲子園大学, 人間文化学部, 助教授 (70194884)
高橋 依子 甲子園大学, 人間文化学部, 教授 (40179544)
藤田 正 大阪女子大学, 人文社会学部, 教授 (00141606)
牧岡 省吾 大阪女子大学, 人文社会学部, 助教授 (60264785)
井上 亮 大阪女子大学, 人文社会学部, 教授 (30176458)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ムカつきキレる / アンビバレンス理解 / 感情分化 / 子どもの攻撃性 / 社会性の発達 / 少年鑑別所 / 自己効力感 / 欲求不満-攻撃性仮説 / 温かい認知 / 感情スキーマ / 曖昧さへの耐性 / ムカつきキレる子ども / 情動の認知的解釈系 / 対人視点取得 / 曖味さへの耐性 / 情緒発達 |
研究概要 |
現代日本における思春期・青年期の若者たちは、些細な欲求不満場面で容易に「ムカつき、キレる」傾向をもつ、ということがしばしば指摘される。本研究は、自己の感情の未分化で定型的な解釈が、若者たちのそうした傾向をもたらす一要因となっている、との仮説を実証的に検討しようとしたものである。 1)予備的インタビュー研究により、一つの社会的場面から相互に矛盾する複数の感情が同時に生起する可能性については、小学校中学年の頃から理解できるようになることが確認された。したがってある場面での自己の感情を未分化に捉える傾向は、中学生以降の段階では発達問題ではなく個人差の問題であることが示唆された。 2)だがその個人差は、発達的に形成されたものである可能性が高い。その先行要因を探る目的で、5種類の項目群から構成される質問紙を作成した。それらは、a)友人との社会的関係を自らコントロールする可能性についての自己効力感、b)欲求不満場面と怒りや攻撃的反応とを短絡的に結びつける傾向(攻撃性)、c)怒りや落ち込みなど、自分のなかの否定的感情に対する対処方略、d)幼少時から現在に至る父親との関係、e)幼少時から現在に至る母親との関係、を測定する項目群である。 3)この質問紙により、中学生、高校生、および少年鑑別所収容少年を対象とする調査を実施した。鑑別所収容少年は欲求不満場面における攻撃性の処理に偏りのあるグループと想定される。3グループ別に因子分析を行ったところ、攻撃性や自己効力感等において、鑑別所群は中学・高校生の標準群に比べて相対的に未分化な因子構造を示した。 4)標準群(中高生)と鑑別所群とでそれぞれ共分散構造分析を行い、両群の間に顕在・潜在諸変数間のパス構造の違いが見られるか否かを検討した。
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