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東アジアにおける内発的発展と地域文化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11610186
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関愛媛大学

研究代表者

中村 則弘  愛媛大学, 法文学部, 教授 (10192676)

研究分担者 高橋 三郎  広島国際学院大学, 現代社会学部, 教授 (80033736)
研究期間 (年度) 1999 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード内発的発展 / 地域文化 / 東アジア / 地境 / 接触 / アジール / 日本社会 / 価値意識
研究概要

本年度は若干の補充調査を実施するとともに最終成果の取りまとめ作業を行った。
取りまとめにあたっては、日本的特殊性が顕著に現れ得る藩政時代に藩境となっていた中小規模の地方都市を分析対象とし、その産業化過程、内発的発展と地域の担い手に着目して分析を行うこととした。具体的には、藩政時代の替地であった愛媛県伊予市を素材とし、海運業、削り節産業と地域との関わりについて、その各々の担い手に対する聞き取り調査のデータから主たる検討作業を進めた。そこで明らかとなった内容は次の通りである。
(1)内発的発展を考える上では、政治経済的なシステム同士が接触する場として地境が重要な意味を持つこと。
(2)東アジアにおける内発的発展にかかわる地境として、近代直前の支配のあり方が重要で、日本では藩境がもつ意味が大きいこと。また、日本では中国や韓国とは異なり、ある種の自由空間の形成と結びつき得たこと。
(3)地境であった調査対象地では江戸時代に民間の力で港湾整備がなされ、「諸役御免の地」として歴史的にある種のアジールが形成さていたこと。
(4)こうした空間の形成が、海運業、削り節産業などの内発的発展の基礎条件に結びついていたこと。
(5)現在でも全国的に圧倒的なシェアを確保している削り節産業については、漁業、水軍、農業にかかわる相異なった生活様式や価値観が地域の中で結びつくことによって発展し得ていたこと。
(6)一方で、地境であったことと関連し、かつて見られた生活様式や価値観の相違が、現在では市内の各地域間の齟齬として残存していること。
(7)この齟齬が、内発的発展の担い手と地域の担い手との間に断層を生んでいたこと。
(8)内発的発展を地域と結びつけるためには、自由空間を生み出したような地域文化の一般化が不可欠となること。

報告書

(4件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 中村則弘: "オリエンタリズムをこえて-中国社会にみる私的経営者の可能性-『変動する中国社会-私的経営者層の台頭をめぐって-』"クバプロ(所収). 21 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 中村則弘: "地域における政治・経済の担い手の価値意識にみる自律性・対抗性『現代中国の構造変動-社会・国家との共棲関係-』"東京大学出版会(所収). 32 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 中村則弘: "異議申し立てアクターとしての中国の私的経営者と社会階層『アジア社会の構造変動と新中間層の形成』"こうち書房(所収). 24 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 中村則弘: "(発表予定)「地域における政治・経済の担い手の価値意識にみる自律性・対抗性」『現代中国の構造変動 社会-国家との共棲関係』(所収)"東京大学出版会. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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