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農業生産組織化および法人化の規定要因に関する社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11610201
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関常磐大学

研究代表者

柄澤 行雄  常磐大学, 人間科学部, 教授 (70161255)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード農業の担い手 / 個別経営と集団経営 / 農業生産組織 / 法人化 / イエとムラ / ムラの圧力 / 農業経営 / ビジネス感覚 / 自治体農政 / 集落 / 個別農家
研究概要

本研究の目的は、確たる将来を見通せない日本農業の担い手像を、社会学の立場から一つの論点に絞って考察しようとするももである。その論点とは、農業・農村の担い手を個人(個別農家)に求めるか集団(農家の集合体あるいは集落など。さらには法人体)に求めるかということである。申請者の立場は、後者に重点を置きながら、前者との調整を図るという点にある。しかし、その構想は論理的にも政策的にも首肯されてはいるものの、現実には遅々として進展しない。それを規定するのは何か。これを主として家(イエ)と村(ムラ)という日本農村の伝統的集団との関連から解明しようするのが本研究の目的である。
そのためにいくつかのフィールドでの調査を実施し、そこで得られた資料についての分析と考察の結果を、以下のような暫定的な知見としてまとめた。
(1)多くの農家は、個別経営の限界も集団化の有効性・必要性を理解している。
(2)しかし、集団化により、独立してきたイエがその自立性と個別性(所有と経営)を失い、集団の中に溶解していくことに対する根強い躊躇感と抵抗感がある。
(3)その大きな理由は、ムラの成員としての重要な資格として自ら農業経営を行っているという要件があると考えられていることである。
(4)それと併行して、イエにおける所有と経営の一体性こそに独立したイエ(所有と経営の一体性)の存在理由があるという伝統的な観念がある。
(5)また、集団化・法人化を主張し実現しようするリーダーに対する不信感が少なくない。その理由は、それを実現しようとするリーダーが自身の個別利益を得るための行為であり、そのために自分たちが利用されているとみなす不信感がある。
(6)そこには、ムラの中でのイエの平等性を尊重しようとする意識が働いている。
(7)これらの要因が複雑にせめぎ合い絡み合いながら、集団化と法人化の行く方を規定している。

報告書

(3件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 1999 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] 「研究成果報告書概要(和文)」より1999

    • 著者名/発表者名
      柄澤行雄・渥美剛
    • 雑誌名

      北川隆吉編『社会学講座5産業』(東京大学出版会)

      ページ: 54-86

    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] The chacterristic of Japanese agriculture as industry and the poin of tissue of Japanese farm village(mura).(Nihon-nogyo no mondai to mura no mondai)1999

    • 著者名/発表者名
      Yukio Karasawa, Tsuyoshi Atsumi
    • 雑誌名

      Sociology 5 Industry(Takayoshi Kitagawa ed.)(Tokyo university Press)

      ページ: 54-86

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 柄澤 行雄: "社会学講座5産業"東京大学出版会(分担執筆). 214 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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