研究課題/領域番号 |
11610251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
小林 芳文 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (70106152)
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研究分担者 |
飯村 敦子 東京福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (70326982)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Clumsy Child Syndromes / 発達支援 / ムーブメント・スキル / 保育環境 / ムーブメント教育 / 発達 / 身体協応性 / 不器用 |
研究概要 |
近年、学習障害研究の発展に伴い教育的処遇の重要性が指摘され、我々は、幼児の身体協応性の発達評価の開発と適用に関する研究(平成8〜10年度科学研究費補助金研究成果報告書、小林・飯村,1999)で神経心理学及び運動学的視点に基づくスクリーニング法を開発した。本研究の目的は、Clumsy Child Syndromesの発達支援を目指して彼らの身体活動の発達を明らかにすること、そして、教育の可能性を検証することであり、以下に示す研究Iから研究IVで構成されている。 研究Iは、Clumsy Child Syndromesの支援に向けた基礎的研究である。この研究では、子どもの身体協応性発達を捉えるための観察法による運動スキルアセスメント(Movement Skill Assessment;MSA)を開発し、3歳から6歳の幼児824名に適用して運動スキル発達の実態を明らかにした。加えて、年齢別に各項目の通過率を分析して身体協応性発達の指標となる運動スキル項目を選定した。これにより、観察法による身体協応性発達の把握が可能であること、また、MSAの項目はClumsy Child Syndromesの支援に向けた発達課題として活用できることが示唆された。研究IIは、MSAを用いてClumsy Child Syndromes41名の運動スキル発達を分析した。その結果、Clumsy Child Syndromesは、日常の動的な遊びに観察される運動スキルが非常に未熟な状態を呈することが明らかになった。研究IIIでは、保育における環境の相違が幼児の身体協応性発達におよぼす影響について検討した。ムーブメント教育による保育を展開する保育所の園児211名の身体協応性発達を分析した。その結果、身体協応性発達における環境(動的な環境)の重要性が示唆された。さらに、教育の可能性を検証するために、支援を必要とする子ども7名の追跡研究を行い、身体協応性発達の変化を分析した。その結果、保育の動的活動(Movement Education)は、彼らの身体協応性機能の向上につながることが実証された。これらの研究をふまえて、研究IVではムーブメント教育によるClumsy Child Syndromesへの発達支援の基本的考え方に基づく新たなムーブメントツールを開発してプログラムを作成した。
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