研究課題/領域番号 |
11610261
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
森脇 健夫 三重大学, 教育学部, 助教授 (20174469)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 物語論的分析 / Narrative / 「装置」 / 教師の力量形成 / インタヴュー / 「物語」 / 「こだわり」 |
研究概要 |
子どもの学習の物語論的分析は、子どもが授業での経験をどのように意味づけ、自らの文脈に位置づけるか(自らの世界に取り込むか)、という関心にもとづく。 本研究では、これまでのさまざまな分野におけるNarrativeに関連する研究を概観すると同時に、子どものNarrativeを分析する際の枠組みを構造主義やstoryの社会学から導き出した。実践分析としては、奈良女子大学附属小学校の小幡肇教諭の一連の実践(「阪神大震災・大研究」)を分析対象とした。「『気になる木』の『はっぱ』をふやそう」という独特のシステムを持つ小幡氏の授業の特質を分析すると同時に、そこで子どもたちが授業体験をどのように意味づけしているか、その意味づけの特徴を分析した。 その結果、授業の構造の分析、すなわち共時的な分析によって、多様な物語(個性的な意味づけ)が生まれる条件としての「装置」が必要であること、また、通時的な子どもの「物語」の分析によって、さまざまな事象へのアプローチがその子ども独特のストラテジーにもとづいて行われていること、またそのストラテジーが授業での経験の意味づけに大きな影響を与えていることを明らかにした。 こうした分析結果を踏まえて授業技術形成を行っていく必要があるが、これまでの技術とは異なった技術(たとえば「装置」を築いていくこと)を形成していくことの重要性を指摘することにとどめた。教師の力量形成としてこうした技術をどのように身体化していくのか、は次の課題としたい。
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