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二〇世紀初頭におけるドイツの家庭教育に関する社会史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11610278
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育学
研究機関横浜市立大学

研究代表者

小玉 亮子  横浜市立大学, 商学部, 助教授 (50221958)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード家庭教育 / 母の日 / ドイツ / 社会史 / 子ども / 20世紀初頭 / 家族政策
研究概要

本研究は、二〇世紀初頭のドイツにおいて、家族及ぴ家庭教育がどのように議論されたのかを明らかにすることを目的としている。特に、この時期、あるべき家庭教育の推進のための一つのシンボルとして、母の日が大きな役割をになったことに注目している。母の日はアメリカで生まれるやいなや世界中に広まっていったのだが、ドイツはその中でも特に受け入れられた国である。
当時ドイツは、第二次世界大戦による敗戦の混乱のなかで、精神的立て直しが急務の課題となっていた。その課題をひきうけるべく1925年に「民族の復興のための特別委員会」がつくられた。ここに参加したのは、民間団体、地方自治体、有識者個人等さまざまであったが、そのなかで「ドイツこだくさん家族全国連盟」があった。この団体は、あるべき家族像をうちだしながら、民族の立て直しを図ることを目的としたもので、そこで、母の日は重要な位置づけを与えられた。本研究では、この「ドイツこだくさん全国連盟」の機関誌の推移をみながら、民族の復興がしだいに強調されるなかで、母の日がより重視されてくる過程を追った。
母の日をめぐる議論は、一方で、理想の家族や母をたたえつつ、他方で現実の家族や女性を非難する言説によって構成されている。国家や民族の強化や立て直しといった時代の要請、また、近代家族をみずからの地位の確立に役立てようとする家族とそして女たちの期待と共犯しつつ、母の日は普及していった。
ワイマール期のこのような展開は、来る全体主義の時代とは無関係ではなく、むしろ、政治体制が全体主義に移行するより以前に、助走が始まっていたことを明らかにするものである。

報告書

(3件)
  • 2001 研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 小玉亮子: "ワイマール期における家族問題の展開"横浜市立大学論叢(社会科学系列). 53(2.3合併号)(刊行予定). (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 藤田英典ほか編: "ジェンダーと教育"世織書房. 576 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KODAMA,Ryoko: "Social Historial Research on Family Education in early 10th Century Germany""The Bulletin of Yokohama City University", Vol.L1, Social Science. No.2-3. (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KODAMA,Ryoko: "Politics of the Mother's Day"FUJITA, H., ed, "Gender and Education", Seori-shobo, yokohama. (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小玉亮子: "20世紀初頭のドイツにおける理想の家族像と子ども"横浜市立大学論叢(社会科学系列). 第53巻.1号(刊行予定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 小玉 亮子: "母の日のポリティクス"藤田英典ほか編 ジェンダーと教育 世織書房. 243-266 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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