研究課題/領域番号 |
11610339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
深井 甚三 富山大学, 教育学部, 教授 (00125642)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 抜け荷 / 海運 / 昆布 / 商品流通 / 富山藩 / 富山売薬 / 抜荷 / 海運史 |
研究概要 |
本研究は富山売薬商を中心にして、近世のしかも後期を中心にした抜け荷取引の実態を解明し、この抜け荷品および抜け荷関係の商品の輸送、運輸の実態を解明することを課題としたものである。抜け荷という事柄上、関係する史料はきわめて限られるために、富山売薬を中心としつつも、隣国の加賀や能登の海商などのこの抜け荷との関わりや、また昆布だけでなく密買い俵物輸送も調べた。また、地元富山の史料を調べるだけではなく、薩摩藩や長崎奉行所、松前藩・対馬藩、幕府関係の史料に加え、大坂・京都その他各地の関係史料をも追い求めて調べたが、この場合、漂流関係の史料にも着目して、関係史料の把握に努めた。以上の調査の成果をまず、史料の紹介と分析という形で結実させることをはかった。ただ、富山売薬商の直接関係する史料は都合により翻刻を断念したが、関係絵図についてはその分析を加えて雑誌へ投稿中である。このため現在までに発表した文書の紹介は、富山売薬商関係者以外の所蔵史料となったが、もちろんそれは富山売薬の抜け荷輸送に密接にかかわる昆布輸送のものである。研究論考としては、とりあえず抜け荷ではないが、薬種の越中小廻船による輸送、漂流について活字化した。また、口頭発表で薩摩藩主導による日本海地域への抜け荷輸送と富山売薬の昆布および抜け荷輸送も含めて、本研究の成果も取り入れて報告している。さらに、抜け荷の代表的海商である銭五など加賀海商についての報告も行っているが、もちろん能登の廻船による抜け荷輸送についての検討の成果とともに論考にまとめる予定である。
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