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ローマ帝国属州ブリタンニアと属州ゲルマニアの研究

研究課題

研究課題/領域番号 11610391
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 西洋史
研究機関京都大学

研究代表者

南川 高志  京都大学, 文学研究科, 教授 (40174099)

研究期間 (年度) 1999 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード属州 / ブリタンニア / ゲルマニア / ローマ帝国 / ローマ化 / 都市化 / ラテン語 / 碑文史料
研究概要

本研究は、地中海を内海とする広大な領土を有したローマ帝国の本質を、「中核」地域のイタリアではなく、「辺境」と位置づけられる2つの属州の調査を通じて再考し、新たな帝国像を提示するための基礎とすることを試みたものであった。3年間の研究期間中、対象とした2属州、ブリタンニアとゲルマニアについて、文献史料の不足を補う必須の材料たる出土物と遺跡の調査をおこなうため、3度渡欧した。そして、数多くの遺跡や博物館などで実地調査することができた。調査に当たっては、ケンブリッジ大学やオックスフォード大学、そしてハイデルベルク大学のスタッフだけではなく、イギリスのリンカーン市のように、現地の考古学協会のスタッフにも力添えをいただくことが出来、史料の直接的な理解が可能となったことが有り難かった。わが国のローマ史研究者がこれまで誰一人として本格的な属州史研究をなしえなかったのは、この現地における十分な実地調査や地元の専門家から協力と知見を得る作業をなしえなかったからであり、研究体制の点で、本研究はわが国学界にとって画期的な一歩を進めたと自負している。
さらに、属州ブリタンニアの研究から、ローマ帝国と大英帝国の密な関係を発見し、ローマ時代のブリテン島の理解が、研究史上イギリスの植民地政策、とくにインド支配と関連してなされてきたことを明らかにしえた点も成果であった。属州ゲルマニアの研究もこれと比較する形で学説史検討をおこない、そこから19世紀後半以降のイギリスとドイツの国家や民族、そして思潮の差も認識することが出来た。こうして、本研究により、ローマ帝国が「中核」地域の高度な文化を「ローマ化」することで征服地に広めていったという従来の一般的な理解も、イギリスを中心とする大国の歴史的発展の中から出来上がったものであったことを確認しえた。

報告書

(4件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 南川高志: "ローマ帝国とブリテン島"紀平英作編『ヨーロッパ統合の理念と近現代統合運動の歴史的研究』所収. 20-38 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 南川高志: "西洋古典学と古代史研究"西洋古典叢書 月報. 19. 5-6 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 南川高志: "西洋古代史と二十一世紀"西洋古典叢書 月報. 20. 5-6 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 南川高志: "西洋古典学と古代の再現"西洋古典叢書 月報. 21. 5-6 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 南川高志: "古代ローマの家族と女性"G.デュビー&M.ペロー編『女の歴史』(古代、その2)藤原書店所収. 907-916 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] MINANIKAWA, Takashi: "Classical Studies and Ancient History"The Monthly Bulletin of the Japanese Translation Series of Classical Literature. 19. 5-6 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] MINANIKAWA, Takashi: "Ancient History and 21st Century"The Monthly Bulletin of the Japanese Translation Series of Classical Literature. 20. 5-6 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] MINANIKAWA, Takashi: "Classical Studies and Reconstruction of Antiquity"The Monthly Bulletin of the Japanese Translation Series of Classical Literature. 21. 5-6 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] MINANIKAWA, Takashi: "The Roman Empire and Ancient Britain. Kihira, Eisaku (ed.) Unification of Europe"Kyoto University. 20-38 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] MINANIKAWA, Takashi: "Family and Women in Ancient Rome., Japanese Translation of History of Women vol. 1-2"Fujiwara-shoten. 907-916 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 南川高志: "西洋古典学と古代史研究"西洋古典叢書月報. 19. 5-6 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 南川高志: "西洋古代史研究と二十一世紀"西洋古典叢書月報. 20. 5-6 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 南川高志: "西洋古典学と古代の再現"西洋古典叢書月報. 21. 5-6 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 南川高志: "古代ローマの家族と女性"G・デェビーM.ペロー 編『女の歴史』(古代2)藤原書店所収. (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 南川高志: "ローマ帝国とブリテン島"紀平英作編『ヨーロッパ統合の理念と近現代統合運動の歴史的研究』. 20-38 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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