• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ブレイク詩・絵における血液と血管

研究課題

研究課題/領域番号 11610479
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 英語・英米文学
研究機関筑波大学

研究代表者

今泉 容子  筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (40151667)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードアリストテレス / ブレイク / 血液 / 肉体 / 医学 / セクシュアリティ / 血管 / 女 / 複合芸術 / ファクシミリ版 / 腰 / 社会 / イギリス
研究概要

二年にわたる本研究では、ブレイクの複合芸術(イラストつきの詩作品)において頻出する血液(さらには「血管」)の意味の特異性を明確にするために、当時一般に流布していた「血液」の意味を調べて、ブレイクにおける「血液」との比較考察を行った。
当時の医学的ディスコースにおいて、血液は人間を養う滋養の液体であり、生殖に深くかかわる液体でもあった。この考えは、アリストテレスの医学関連書にみられる記述に負うものであるが、ブレイクはそれをさらに押しすすめて、血液を「女」と密接に結びつけるにいたった。もっとも極端な例では、血液の球体から「女」が生成されていくのである。つまり、女は「血液」から誕生することになるのである。
さらに、「血管」もブレイク独自の意味をあたえられていることが、この研究によって明らかにできた。血液を女の性に結びつけたブレイクは、血管にも濃厚にセクシュアルな意味を与えた。血管はブレイクの作品における登場人物の肉体をつき破って、しばしば体外に飛び出しているが、そうした血管の流出がおこるときには、男女のあいだで主権をめぐる争いがおこるのである。
本研究の成果の一部は、『筑波イギリス文学』5号(1999年)に掲載したほか、今泉容子著『ブレイク修正される女-詩と絵の複合芸術』(彩流社、2001年)のひとつの章としても公表した。さらに、来年度に開催される日本英文学会全国大会のシンポジウムにおいても発表の予定である。

報告書

(3件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 今泉容子: "ブレイクの複合芸術における血液"筑波イギリス文学. 5巻. 86-110 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 今泉容子: "ブレイク修正される女-詩と絵の複合芸術"彩流社. 328 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ima-Izumi, Yoko: "Blood in Blake's Composite Art"Tsukuba English Literature. Vol.5. 86-110 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ima-Izumi, Yoko: "Tokyo, Sairyu-sha"Blake's Re-Vision of the Female. 328 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 今泉容子: "『ブレイク修正される女-詩と絵の複合芸術』"彩流社. 328 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 今泉容子: "ブレイクの複合芸術における血液"筑波イギリス文学. 5巻. 86-110 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi