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オプチナ修道院とロシアの精神文化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11610547
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 その他外国語・外国文学
研究機関神戸市外国語大学

研究代表者

清水 俊行  神戸市外国語大学, 外国語学部, 助教授 (90305673)

研究期間 (年度) 1999 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードロシア正教 / 長老制 / オプチナ修道院 / パイーシイ・ヴェリチコフスキー / イワン・キレエフスキー / 知恵のいとなみ / 禁欲主義 / 修道性 / ロシア修道性 / ロシア文学 / 聖師父文献 / 知恵の(イイススの)祈り / フィロカリア / 霊性
研究概要

本研究においては、ロシアの修道性の基礎に「フィロカリア」のスラヴ語訳、祈りの「知恵のいとなみ」、長老制の発達が核になっているという仮説のもとで、それが実際にロシア正教の霊的修行の一環として受容されたことを跡づけることができた。ただ、それが世俗の文化に如何なる形で反映しているかという点については、厖大な史料の整理と考察を要することから、本研究ではロシア・スラヴ派の思想家キレエフスキーの人生にその十全な残照を認めるにとどまった。以下に箇条書きにして整理しておく。
1)ロシアの修道性の発達は、聖書に次ぐ第二の聖典とも言うべき「フィロカリア」の導入に端を発していた。パイーシイ・ヴェリチコフスキーの翻訳によってロシアに広まったこの修徳の鑑は、ピョートル大帝以後の修道生活に決定的な指針を与えた。その根本的理念と、翻訳の経緯が明らかにされている。
2)東方教会における修道性の基礎をなす祈りの本質は、聖書や聖師父の教義に基づく「知恵のいとなみ」と称される、独特の技法とコスモロジー(世界観)を有するものが主流になっていた。
3)ロシアではスラヴ派の始祖と見なされているイワン・キレエフスキーが西欧主義的な思想家から、正教思想家へと転向する過程を、妻ナターリアとオプチナのマカーリイ長老(ナターリアの霊の父)との交流の記録(アルヒーフ史料)に基づいて跡づけた。
4)正教会の「長老制」の概念を、聖師父やロシアの長老の著述を利用することによって纏め、更にパイーシイの弟子たちによって受け継がれたロシアにおける長老制の実践の歴史と、それがオプチナ修道院の長老制に繋がる経緯を跡付けた。

報告書

(5件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 清水 俊行: "ロシア正教と禁欲主義の伝統-ロシアにおけるフィロカリアの受容について-"神戸外大論叢. 50・3. 65-96 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 清水 俊行: "イイススの祈りと「知恵のいとなみ」-ビザンツとロシアの祈りのコスモロジー-"神戸外大論叢. 51・4. 121-167 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 清水 俊行: "キレエフスキーの正教思想とオプチナ修道院-妻ナターリアヤマカーリイ長老との魂の交流の記録から-(前編)"神戸外大論叢. 52・4. 57-89 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 清水 俊行: "キレエフスキーの正教思想とオプチナ修道院-妻ナターリアヤマカーリイ長老との魂の交流の記録から-(後編)"神戸外大論叢. 52・5. 103-142 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 清水 俊行: "近代ロシアの修道性と長老制の発展について-オプチナ修道院前史より-"神戸外大論叢. 53・6. 43-104 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. Shimizu: "Russian Orthodox Church and the Tradition of Asceticism, - On Perception of "Filokalia" in Russia -"The Kobe City University Journal. 50. 3. 65-96 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. Shimizu: "The Jesus Prayer and "the Work of Mind", - Cosmology of Prayer in Byzantine and Russia -"The Kobe City University Journal. 51. 4. 121-167 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. Shimizu: "I. Kireevsky's Orthodox Ideas and the Optina Pustyn' Monastery (1), - From the documents of his spiritual exchanges with his wife Natalia and starets Makarii -"The Kobe City University Journal. 52. 4. 57-89 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. Shimizu: "Ibid. (2)"The Kobe City University Journal. 52. 103-142 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. Shimizu: "On the Development of Monasticism and 《Starchestvo》 in Modern Russia, - From Prehistory of Optina Pustyn' -"The Kobe City University Journal. 53. 43-104 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 清水 俊行: "近代ロシアの修道性と長老制の発展について-オプチナ修道院前史より-"神戸外大論叢. 53・6. 43-104 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 清水俊行: "キレエフスキーの正教思想とオプチナ修道院(前編)-妻ナターリアやマカーリイ長老との魂の交流の記録から-"神戸外大論叢. 第52巻. (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 清水俊行: "キレエフスキーの正教思想とオプチナ修道院(後編)-妻ナターリアやマカーリイ長老との魂の交流の記録から-"神戸外大論叢. 第52巻. (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 清水俊行: "イイススの祈りと「知恵のいとなみ」-ビザンツとロシアの祈りのコスモロジー-"神戸外大論叢. 51巻4号. 119-165 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 清水 俊行: "ロシア正教と禁欲主義の伝統-ロシアにおけるフィロカリアの受容について"神戸外大論叢. 3号. 65-96 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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