研究課題/領域番号 |
11610556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 大阪学院大学 (2000-2002) 京都大学 (1999) |
研究代表者 |
宮岡 伯人 大阪学院大学, 情報学部, 教授 (60002979)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | エスキモー語文法 / ユピック・エスキモー語 / 音韻法 / 形態法 / 統辞法 / 複統合語 / 包括的記述 / 現地調査 / 南西アラスカ / 統語法 / プロソディ / ピッチ / 記号的結節 |
研究概要 |
南西アラスカで話されているユピック・エスキモー語について、研究代表者が30数年におよぶ現地調査により蓄積してきた音声データとフィールド・ノートを整理分析し、あわせて、これまで発表してきたみずからの論考類を再検討することによって、同言語の可能なかぎり包括的な記述文法を纏めあげること、これが本研究のめざす究極の目的である。 一つの言語の文法の全体と細部の解明は、百名の研究者が百年を費やしても、なお究めつくすのが困難だと言われていることを想うならば、まして先人による研究蓄積が皆無にちかいなかで着手した、このエスキモー語のような言語について、真の意味での「包括」を得ることはもとより叶わぬことである。 しかし本基盤研究(C)の四年間で、「完成」とは言えないまでも、草稿をほぼ纏めあげた八百頁余にのぼる文法は、音韻・形態・統語各面の詳細におよび、世界の無文字少数民族の言語について書かれた、比較的数少ない記述の一つであり、それとともに、これが類型的に珍しい複統合的言語の、そのなかでもとりわけ特異なタイプの構造をしめす言語の記述であるだけに、一般言語学的に寄与するところもあろうかと自負している。 「漏れている」部分が少なくないこと、充分に正鵠を射た解釈とはいまだ確信をもちえないところ、記述の様式、その他、見解を詰めるべき問題も少なくないことは、みずから弁えているが、ひとまず近いうちに公刊をはたし、当該研究者の意見を徴しつつ、許されるかぎり、さらなる現地調査と考究をかさねて、改訂と充実をはかっていきたい。
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