研究課題/領域番号 |
11610561
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井上 奈良彦 九州大学, 大学院・言語文化研究院, 助教授 (90184762)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ディベート / 談話 / ディスコース / コミュニケーション / 議論 / 討論 / スピーチ / 日米比較 / 日本 / アメリカ |
研究概要 |
「アカデミック・ディベート」と呼ばれる日米の教育・競技を目的とするディベートの談話構造の分析方法を再検討し暫定的モデルを提唱した。録音・録画したディベートを文字化しデータベース化した。暫定モデルを用いて実際のディベートを分析した。 日本人参加者による日本語のディベートと日本人参加者による英語のディベートについては、ほぼ計画どおりの数の録音・録画をすることができた。アメリカ人による英語のディベートについては、収録対象としたディベートの試合での参加者の変動などにより予定より少ないデータ数となった。 議論の論理構造(特にトゥールミンのモデル)を分析の枠組みの一つとして検討を加えた。コード化を行う場合、あるコード化単位(命題)がモデル内のどの要素に該当するかの認定はディベートが行われているスピーチ・コミュニティーの成員(研究代表者を含む)が発話者の意図性を推測して行った。このモデルを利用して時系列に沿って生成される談話構造の記述として利用し、日米のディベートの談話構造の暫定的な比較分析を行った。 さらに詳細な談話構造の分析を行うため、スピーチアクトを利用した「言語学的アプローチ」による談話構造の分析の方法を援用して実際のディベートの分析に当てはめた。ここでは特にディベート参加者の間でほぼ共有されているディベートに特化した「手(move)」や「行為(act)」のレベルでの要素を設定しコード化のための基礎的な分析を行った。各スピーチや反対尋問における談話要素の時系列に沿った発話位置と要素間の階層関係を規定するとともに、それらの相互作用(議論の提示、証明、質問、応答、反論など)に注目した。 分析の成果は今後学会発表、雑誌論文の投稿を行う予定である。
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