研究課題/領域番号 |
11620037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
民事法学
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
山本 和彦 一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 教授 (40174784)
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研究分担者 |
西澤 宗英 青山学院大学, 法学部, 教授 (10095317)
菅原 郁夫 千葉大学, 法経学部, 教授 (90162859)
木川 裕一郎 東海大学, 法学部, 専任講師 (20307234)
我妻 学 東京都立大学, 法学部, 助教授 (30211668)
藤本 利一 立命館大学, 法学部, 助教授 (60273869)
堀野 出 香川大学, 法学部, 助教授 (90304568)
畑 宏樹 上智大学, 法学部, 助手 (60296902)
酒井 一 甲南大学, 法学部, 助教授 (70248095)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 調停 / 債務弁済協定調停 / 消費者倒産 / 特定調停 / 個人再生 / 実態調査 |
研究概要 |
本研究では、東京簡裁における事件保存状況が本調査の観点からは必ずしも十分でなく、債務者ごとの完全な処理情報は得られず、また個別事件の状況も事件記録の中に余り記録されていないという限界があった。したがって、本研究分析においては、情報が比較的完全であった大阪簡裁の分析を中核とし、東京簡裁の分析はその補助情報として分析に利用するものとしている。本分析による債務弁済協定調停利用の債務者像は、収入との関連性が強く、個人再生手続の夫婦申立に関する配慮が必要になると見られる。期日については、合意成立の場合は2回以内で終了することが多いのに対し、17条決定の場合は3回以上かかることが多い。今後は、長期の交渉を要するような困難な事件についてはむしろ個人再生が選好され、特定調停に残るのは比較的交渉が容易な事件に限られるものと予想される。借入状況については、当初借入れから申立までの期間は、自営業者の方が定期収入者よりも長い。自営業者は債務の件数も多く、営業継続に係る信用維持との関係で、申立の決断が遅くなり勝ちであることが原因と考えられる。その意味で、給与所得者等再生は早期申立が想定できるが、小規模個人再生については申立が遅くなることが懸念され、対策が必要となる可能性がある。終局状況については、銀行や信販会社は合意成立が多いが、サラ金については17条決定への依存が大きい状況が示されており、弁済計画では、各債務について30万円から40万円であり、これにつき毎月1万円程度を返済し、3年から4年で弁済するのが常態である。
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