研究課題/領域番号 |
11630004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済理論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福田 慎一 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (00221531)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 景気循環 / 貨幣経済モデル / sunspot / 景気指標 / 国際的景気循環 |
研究概要 |
本研究では、景気変動の国際的連関がどのようなメカニズムによって生み出されているのかを理論的・実証的に考察した。まず、理論的分析では、ミクロ基礎のある貨幣経済モデルの枠組みを用いて、2国からなる国際経済モデルの動学的不決定の問題を分析した。その結果、貨幣が存在しない実物経済モデルとは異なり、貨幣経済モデルでは、実物的なショックに加えて、心理的要因(sunspot)の変化が景気循環の国際的連関を生み出す大きな要因となりうることを明らかにした。特に、この心理的要因の役割を考慮することで、実際の国際的な景気循環の連関の動きが無理なく説明できることをシミュレーションを用いて明らかにした。本研究では次に、時系列分析の手法を用いて、日本経済の景気指標を作成し、景気循環の実証分析を行った。作成した指標は、経企庁から毎月公表されているコンポジット・インデックスを拡張した動学ファクター・モデルをベースとした景気指数であり、アメリカではStock and Watsonを中心に以前から作成され、盛んに分析されているものである。しかし、日本ではこれまでこのタイプの指標が作成されることは少なかった。本研究では、このような指標を新たに日本のデータを用いて作成し、日本の景気循環の動きを分析した。特に分析では、先行指標との相関関係を検討することによって、1990年代にこの指標が日本経済の景気変動をとらえる上で有益であることを明らかにした。この分析の成果は、International Journal of Forecastingに公刊される予定である。
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