研究課題/領域番号 |
11630025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済統計学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
細谷 雄三 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40004197)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 時系列解析 / 長期従属性 / 条件付き異分散 / Whittle型尤度関数 / 共和分検定 / ブラウン運動 / 経済時系列 / 擬似尤度 / 共和分過程 / 中心極限定理 / 検定統計量 / 条件付き非定常性 / 経済時系より / 高次キュミュラント / フーリエ変換 / 統計的推測 |
研究概要 |
本研究においては、非定常性、長期従属性など多変量経済時系列が示す諸特性を統計的に解析する基礎的方法を開発した。とくに、Whittle型尤度関数に基礎をおいた、母数の推定・検定法、長期従属共和分時系列にたいする共和分次元の決定のためのランク検定法を、Johansenの方法を拡張してWhittle型尤度関数に適用することにより、従来のランク検定と比較して、非常に広範囲の時系列にたいして、共和分解析が可能となった。条件付き不等分散時系列に関して、本研究において、条件付き不等分散を許容する定常時系列について、汎関数中心極限定理を証明することが出来たことが、主要な成果の一つである。これによって、条件付き不等分散をもつ長期従属時系列のさまざまな検定統計量の漸近分布がFractional Brown運動の汎関数の分布として、表現可能となり、共和分ランクの検定等に応用できることとなった。この結果は、本年6月京都で開催される日米時系列解析共同セミナーで報告することになっている。さらに本研究では、非定常共和分時系列が、構造変化のある時間トレンドを含む場合について、実用可能なランク検定法とそのコンピュータアルゴリズムを開発した。また、さまざまな周波数帯の上で定義される一方向偏因果性の計量分析法を開発した。前者は、Johansen型ランク検定を構造変化時系列に拡張したものであり、後者は第3系列による因果構造の歪みを修正する方法を与えるものである。以上の研究成果は、実際の経済時系列データのもつさまざまな特性に対応可能な、広い適応性をもつ計量分析を可能にするものである。
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