研究概要 |
社会科学からのアプローチおよび人文科学からのアプローチにおいて,それぞれ公開講座での報告を通じて,地球環境と経済倫理に関する研究成果を発表したが,両者の融合についていくつかの問題点に直面しているのが現状である。それぞれのアプローチからの研究で,実証研究や現地調査からいくつかのことがらが解明されつつあるようであるが,不十分さはいなめない. 人文科学では地球環境問題を考える場合に,倫理的な観点からは「公正」の問題に直面し,それが世代間公正につながり,さらに倫理面からは人間だけではなく自然物と動物との間の公正も視野に入れなくてはならないことを再確認した.社会科学では先進国,途上国間の経済格差が貧困,開発問題を通じて,環境劣化をもたらしているなどの点が実証研究の結果指摘できる.
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