研究課題/領域番号 |
11630065
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
浅田 和史 立命館大学, 経済学部, 教授 (40202585)
|
研究分担者 |
佐藤 卓利 立命館大学, 経済学部, 助教授 (60178746)
土居 靖範 立命館大学, 経済学部, 教授 (10124083)
柳ヶ瀬 孝三 立命館大学, 経済学部, 教授 (40036398)
近藤 宏一 立命館大学, 経済学部, 助教授 (50298717)
木下 明浩 立命館大学, 経済学部, 助教授 (60247806)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | インフラストラクチュア / インフラ・マネジメント / 地域づくり / 黒壁 / 商店街活性化 / 地域交通 / ニュー・パブリック・マネジメント / 地域空間 / ニューパブリックマネジメント / 街づくり会社 / PFI / 交通インフラ / 文化インフラ / 福祉インフラ |
研究概要 |
本研究は、地域づくりに重要な役割を期待されるインフラストラクチュア(インフラと略)をその機能ないしサービスに重点をおいて再定義しつつ、機能ないしサービスのマネジメントに着目してモデル分析を行うことを目的とした。その概念モデルとして到達したものは、簡単に言えば、第1に、インフラとは、地域社会における「社会的相互作用」の欠如、衰弱あるいは矛盾の発生に対処するために、新たな「社会的相互依存」を「顕在化」させて「場」をつくりだし、「社会的相互作用」のマイナス効果を減らしプラス効果を期待するシステムである。第2に、対人サービスの視点から具体化すれば、インフラ・マネジメントとは、直接的には、個々の主体の自立化と相互作用の促進を通じた自己実現を目的としたインフラ・システムの効果的・効率的管理のことである。しかし第3に、インフラ・マネジメントが依拠する「場」には、(1)利用者ならびにサービス供給組織あるいはステーク・フォルダーの関与、(2)公的ルール化のもとでの公的費用負担をめぐる納税者の関与、との大別して2つのコミットメントが存在しており、それらの複合的な調整プロセスを視野に置かなければならない。これらのモデルは中心市街地商店街の活性化、コミュニティ交通の再生、介護保険と介護サービス、介護手段供給と地域経済、文化施設マネジメント、観光産業マネジメント、職業訓練施設マネジメント、PFIマネジメントなどの諸事例から抽出され、また検証された。とくに共同研究の中枢的対象は滋賀県長浜市における第3セクター「黒壁」のケースであった。黒壁の空き店舗活用策を梃子にガラス工芸品の販売・制作を景観とマッチさせた新規事業として起業し、他方、黒壁関連会社などを通じて「まちづくり事業」をすすめて成功する。しかし、年間200万人の訪問者がまちづくりコンセプトを損なう外来資本の参入を促しており、また長浜市行政やTMOによる条件整備の遅れが商店街そのものの活性化を遅らせているなどの課題が提示されている。場の形成とその中での活動的アクターの双方が促進し合うことが重要である。
|