研究分担者 |
天野 一男 群馬大学, 工学部, 助教授 (90137795)
中村 玄 群馬大学, 工学部, 教授 (50118535)
斎藤 三郎 群馬大学, 工学部, 教授 (10110397)
桂田 昌紀 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (90224485)
池畠 優 群馬大学, 工学部, 助教授 (90202910)
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研究概要 |
ポアンカレ型関数方程式を満たすq-関数についての研究を行い,以下に述べる成果を得た.第一に,あるクラスに属するq-超幾何級数に対して,その特殊値が無理数になる条件を調べ,桂田昌紀氏(慶應義塾大学助教授,共同研究者),K.Vaananen氏(オウル大学教授)との2つの共著論文"On the values of certain q-hypergeometric series"および"同II"として発表した.第二に,(z_1,…,z_l)を(q_1z_1,…,q_lz_l)に移す変換に対してポアンカレ型関数方程式を満たすl変数のq-関数たちについて,適当な条件の下で,その特殊値の1次独立性を定量的な形で示した.その応用として,Bezivin氏の結果(Manuscripta Math.,1988)の一部を定量化することに成功した.第三に,ポアンカレ型関数方程式のシステムを満たすq-関数の組に対して,E-関数の超越数論におけるShidlovskiiの補題の類似を証明した.特別な場合として,チャカロフ関数およびq-指数関数について精密な結果を得た.これら第二,第三の成果は,K.Vaananen氏との2つの共著論文"Arithmetic properties of solutions of certain functional equations in several variables"および"An analogue of Shidlovskii's lemma for certain q-difference equations"にまとめられ,現在投稿中である.
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