研究分担者 |
光 道隆 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (30056296)
西岡 久美子 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (80144632)
塩川 宇賢 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00015835)
戸瀬 信之 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (00183492)
渡部 睦夫 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (30080493)
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研究概要 |
1.多重ゼータ関数の挙動の解明 計画調書で定義した多重ゼータ関数S(μ,ν,α,β;u,v,w)について、Mellin-Barnes型積分表示を用いた解析接続の状況の解明はほぼ完了した。。またSの「ねじれ部分」S^^〜に対する無限級数表示も導出されており、これを用いてSの特殊値や、α,β→+∞における漸近的挙動についても一応の成果を得ることが出来た。 2.多重ゼータ関数の応用 (1)テータ型級数・Lambert型級数に対する諸公式の一般化 Ramanujanは有名なNotebookの中で、テータ型級数Σ^∞_<n=1>(e^<n^2τ>-1)^<-1>のτ→+0における漸近級数の存在を示唆し、Berndt & Evansはこれを完全な形に決定した。さらに彼は同じNotebookの中で、Lambert型級数Σ^∞_<n=1>n^<-2k+1>(e^<2πnτ>-1)^<-1>(kは任意の整数)の変換公式を研究している。本研究代表者はこれらの公式を多重ゼータ関数を用いて一般化した。成果は論文"On an asymptotic formula of Ramanujan for a certain theta-type series"(欧文学術雑誌に掲載予定)及び"On a formula of Ramanujan for specific values of the Riemann zeta-function at odd integers"(欧文学術雑誌に投稿準備中)として纏められている。 (2)Lerchゼータ関数の平均値の漸近的挙動 計画調書に述べたLerchゼータ関数φ(λ,α,s)について、多重ゼータ関数の挙動解析により、本研究代表者は、第二パラメタが異なる場合の積平均∫^1_0φ(λ,α+x,s)φ(-λ,β+x,s^^-)dx(α,β>0)及び異なる階数の導関数に対する積平均∫^1_0φ^<(h)>(λ,α+x,s)φ^<(k)>(-λ,α+x,s^^-)dx(h,k【greater than or equal】0)に対し、それぞれIms→±∞における漸近展開を証明した。結果は二編の論文"An application of Mellin-Barnes type of integrals to the mean square of Lerch zeta-functions II"及び"III"として纏められ、現在欧文学術雑誌に投稿準備中である。
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