研究課題/領域番号 |
11640039
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
卜部 東介 茨城大学, 理学部, 教授 (70145655)
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研究分担者 |
松久 富美子 (大塚 富美子) 茨城大学, 理学部, 助教授 (90194208)
大嶋 秀明 茨城大学, 理学部, 教授 (70047372)
松田 隆輝 茨城大学, 理学部, 教授 (10006934)
相羽 明 茨城大学, 理学部, 助手 (90202457)
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 助教授 (00201559)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | singularity / resolution / positive characteristic / blowing-up / monoidal transformation / normal crossing / Weierstrass theorem / hypersurface / 特異点 / ブローアップ / 正標数 / 正規交差 / 例外因子 / ニュートン多面体 |
研究概要 |
本研究課題は世界の数学界の積年の課題である。常識的な判断では極めて困難とされる課題である。また、本研究費は平成11年度後半の追加採択である。 本研究費採択以前、平成11年3月にはヨーロッパにおけるこの研究課題関連分野の中心研究者の一人であるHerwig Hauserをインスブルック大学に尋ね討論を行った。同年7月から8月にはカナダのトロント大学、およびサスカチュワン大学を訪れ関連の国際シンポジウムでそれ以前の成果の発表をするとともに、アメリカ大陸におけるこの研究課題関連分野の中心研究者、Eduard Bierstone、Pierre D.Milman、Mark Spivakovsky、Shreeram Abhyankarら、またフランスより来訪のBernard Teissierらに会い討論を行った。 帰国後、研究費の採択を受けた。それ以来、本質的な進展を得るべく、懸命の努力を行った。研究作業は予想を遥かに上回る時間と地道な努力が要求されることには、いささか驚いた。2次元の場合に、それ以前に知られていた結果より、本質的であり、高次元への拡張への見通しが見える成果を得た。これはプレプリント「New ideas for resolution of singularities in arbitrary characteristic」に纏めた。そして、3次元の場合の考察へ移った。3次元の場合に高次元への拡張で遭遇する全ての困難が現れ、3次元さえ解決すれば、一般次元への拡張は単に理論を複雑にするだけであると思われる。膨大な量のチェック項目が生じ、膨大な時間を取られた。標数ゼロの類似で問題解決が出来る部分と、標数正特有の複雑な現象が起きる部分を分離する理論を発案した。現在、細部のチェックに膨大な時間を取られている。現在までに蓄積したアイデアで、最終段階まで行けるとも思われるし、標数正特有の複雑な現象が起きる部分で予想を越える複雑な現象が起き、それを越えるためにさらに本質的なアイデアが必要とされるとも思われる。現状ではどちらか判らない。どちらにせよ、前進は十分可能と思われる。 予想を越える研究時間を取られたためまだ実質的な実績に結びついていないが、未知のものを明らかにするという行為の本質に照らして、やむを得ない。
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