研究分担者 |
松山 善男 中央大学, 理工学部, 教授 (70112753)
百瀬 文之 中央大学, 理工学部, 教授 (80182187)
諏訪 紀幸 中央大学, 理工学部, 教授 (10196925)
青木 一芳 中央大学, 理工学部, 助教授 (50055159)
山本 慎 中央大学, 理工学部, 教授 (10158305)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
Kummer-Artin-Schreier-Witt理論の記述を与えるWittベクトルのなす群スキームからトーラスへの変形群について,ある程度具体的に構成することに成功していたが,この統一理論の応用を考える場合,Green-Matignonによる代数曲線の巡回拡大の正標数から零標数への引き上げ問題の一部解決に見るように,更に具体的にそうした変形群を記述する必要があった。 平成11年度,12年度にかけて,Kummer-Artin-Schreier-Witt理論の記述を与える,所謂Kummer-Artin-Schrier-Witt完全系列を具体的に完全に決定することに専念し,これに関して,Artin-Hasse指数関数の変形を縦横に駆使することにより,Cartier理論の表現として記述することに成功した。これにより,こうした変形群は全て適当なWittベクトルを与えることにより決定され,その有限群スキームによる商群スキームも同様に具体的に対応するWittベクトルを与えることが出来,そのWittベクトルの満たすべき条件式も,理論的に導き出せることが分かった。 また,Kummer-Artin-Schreier-Witt理論として,分岐拡大を記述するためには,題名にある通り,Arf理論の変形が必要であるが,その為にはKummer-Artin-Schreier-Witt完全系列のコンパクト化が必要である。これに関して,正標数の場合,Garutiにより,Wittベクトルのなす群スキームのコンパクト化を本質的にruled surfaceを用いることにより,与えており,それによりwild ramificationの記述に成功している。我々は,2次元の場合であるが,やはりruled surfaceを用いることにより,Kummer-Artin-Schreier-Witt完全系列のコンパクト化の候補を与えている。このコンパクト化の分岐表現に関しては,なお今後の研究に待たなければならない。こうした研究は,混標数における幾何学の可能性を与えるものであり,整数論,代数幾何学への更なる応用が期待出来るものと確信している。
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