研究課題/領域番号 |
11640059
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金戸 武司 筑波大学, 数学系, 講師 (70107340)
|
研究分担者 |
川村 一宏 筑波大学, 数学系, 助教授 (40204771)
酒井 克郎 筑波大学, 数学系, 助教授 (50036084)
加藤 久男 筑波大学, 数学系, 教授 (70152733)
山形 邦夫 東京農工大学, 工学部, 教授 (60015849)
芥川 玲子 (相山 玲子) 筑波大学, 数学系, 講師 (20222466)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 厚み付き曲面 / 結び目 / 絡み目 / 交代絡み目 / テイト予想 / ブラケット / 絡み目不変量 / 最小交点数 |
研究概要 |
約1世紀余りを経て1987年に肯定的に解決された3次元空間における交代絡み目の交点数に関するTait予想とは、次の2つの予想である:TC1)2つの連結、既約な交代絡み目射影図が表わす絡み目が同値ならば2つの射影図の交点数は一致するだろう、TC2)連結、既約な交代絡み目射影図の交点数は、その射影図が表わす絡み目と同値な絡み目を表わす射影図の交点数の集合において、最小である。向き付け可能な厚み付き曲面版の類似定理を求める先駆的な試みとして、1996年に鎌田直子はある仮定のもとにTC1)の類似定理が成り立つこと示し、その仮定は不要であろうという予想を発表した。本研究において、その予想を肯定的に解決し、その証明に用いたideaを応用し(TC2)はTC1)を含むので)この方向での最終目標であるTC2)の類似定理を得た。これらの結果は、鎌田が対象とした曲面及び交代絡み目射影図に比してより一般的な場合について示した点も強調しておきたい。また、そこで用いられた基本的な2つの手法である「engulfing lemma」(=同値なリンクを表わす2つの曲面上のlink diagramsの曲面内での正則近傍は、ある条件下で、曲面上のisotopy変形により一方は他方の部分集合となる)と厚み付き曲面版「dual state lemma」(=曲面上のlink diagramにおける1組のdual statesに対し、各stateによる交点解消を行って得られる2つの交点を持たないlink diagramsの連結成分数の和は、ある条件下で、元のlink diagramの正則近傍の境界の連結成分数を超えない)は、それら自体が独立した重要な成果と言える。分担者による、関連する基礎研究として、それぞれの専門分野(幾何学的トポロジー、位相力学系、無限次元多様体論、幾何学的群論、位相空間論、微分幾何学、多元環論等)における興味深い多くの成果が得られた。特に、川村の駆使する豊富な手法は本課題の方向で今後、更なる貢献が期待出来る。
|