研究課題/領域番号 |
11640110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
服部 久美子 信州大学, 理学部, 助教授 (80231520)
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研究分担者 |
神谷 久夫 信州大学, 理学部, 講師 (80020676)
井上 和行 信州大学, 理学部, 教授 (70020675)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | フラクタル / self-avoiding walk / self-repelling walk / Sierpinski gasket / 連続極限 / 重複対数の法則 / ランダムフラクタル / ハウスドルフ測度 / ランダム・ウォーク / Sierpinski Gasket / 平均二乗距離 / 確率過程 / self-repelling |
研究概要 |
1.多種タイプランダムフラクタルの「厳密なハウスドルフ次元」に関する定理を得た。これは、ランダムフラクタルのハウスドルフ次元が確率1でαであって(一般に確率1である値に決まる)、しかもα次元ハウスドルフ測度が確率1で0である場合に、一般ハウスドルフ測度が正かつ有限になるような次元関数を与えるものある。その応用として、一般次元Sierpinski gasket上のself-avoiding processの、見本関数の厳密なハウスドルフ次元を得た。 2.Sierpinski gasket上のslf-repelling walk(自己反発ウォーク)の研究を行った。Sierpinski gasket上では、simple random walkの連続極限として得られるブラウン運動と、self-avoiding walk(自己回避ウォーク)の連続極限として得られる自明でない(見本関数のハウスドルフ次元が1より大きい)self-avoiding process(SAP)が構成されている。これらの、全く性質の異なる(前者はマルコフ過程,後者は非マルコフ過程)2つの確率過程を連続につなぐ確率過程の族を、パラメータuを含むseif-repelling walkの族の連続極限として構成した。極限の過程は法則収束の意味でuに関して連続である。見本関数の性質については、時刻0付近での立ち上がりやHolder連続性を調べ、重複対数の法則を証明した。我々のモデルは、見本関数の振舞いを支配する指数(平均2乗距離の指数として現れるもの)もブラウン運動とSAPの指数の間をuに関して連続につなぐ。一般に、パラメータを変えても、指数は変化しにくい。最も簡単な1次元空間でさえ、既存のモデルでは、パラメータを変えても、指数はSAPのものと等しいままか、ブラウン運動のものと等しいまま、または、両端を結ぶ変化は得られていなかった。ブラウン運動とSAPの指数を連続につなぐモデルは、Sierpinski gasket上に限らず、今まで知られていかった。我々の方法はSierpinski gasketだけでなく、1次元空間にも適用可能である。
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