研究分担者 |
長田 尚 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00030338)
片山 良一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10093395)
田沼 一実 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60217156)
長瀬 道弘 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70034733)
菅原 邦雄 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (20093255)
小山 晃 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40116158)
町頭 義朗 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (00253584)
|
研究概要 |
ウェーブレット解析の特徴は,ディジタルフィルタリングという数値計算により,信号や画像などの自然界に存在する各種のデータを少ない情報で効率よく近似できることと,とりわけデータの特異点の検出に優れていることである.一方,擬微分作用素と共に発展した超局所解析は,局所フーリエ解析とも言える手法であり,偏微分方程式の解の特異性の伝搬などの解析に有効であった.この2種類の解析の発想は同じであるが,違いは超局所解析が偏微分方程式の解であることを使っていることと数値計算が使われていないことである. こういった現状をふまえ,本研究課題は,ウェーブレット解析のディジタルフィルタリングという数値解析による超局所解析を目的とし,その結果として,以下の成果を得た.研究初年度には理論的部分(1),(2)を主として行い,次年度には数値解析的部分(3),(4)を行った. (1)超局所解析のできる多次元のマルチウェーブレットを構成した. (2)この多次元マルチウェーブレットによるフィルタリングのアルゴリズムを設計した. (3)このアルゴリズムによる超局所フィルタリングを画像処理等に適用した. (4)超局所フィルタリングが超局所成分を分離できるかどうかを検証した. (5)日本の研究者のみならず,カナダ,ドイツ,中国,アメリカ,インド等の研究者たちともレビューを受けたり共同研究をするなどの研究交流を行った.
|