研究概要 |
1.複素数a,b,c,dとHilbert間H上の有界線形作用素A,Bが与えられたとき,aA+bBと(cA十dB)^{-1}の積のノルムを空間ran A,ran Bのなす角度xまたは作用素A,Bのなす角度yを用いて調べ,第9回関数空間セミナー,及び5th Workshop on Numerical Ranges and Radii(Nafplio,Greece)で発表した。 2.Helson-Szego荷重Wは予測理論や実関数論等と関係している。Wに対しesssup|v|<π/2かつlog W-Hvが有界になるような実数値関数vはたくさんある。ただしHはHilbert変換を表す。単位円板上の解析関数の単位閉球をパラメターとしてvの全体からなる集合の表示を求め,第8回関数空間セミナー,及びInternational Conference on Mathematical Analysis and its Applications,2000(Kaohsiung,Taiwan)で発表した。 3.Banach空間X上の射影作用素P(≠0,I)に対しQ=I-Pと定める。複素数a,bが与えられたときaP+bQのXにおけるノルムを考え,応用としてXが2次元の場合の結果を用いて,XがHilbert空間の場合に知られていたノルム公式の別証明を与えた。 4.単位円周上の正値可積分関数Wに対し,荷重付きLebesgue空間L^2(W)から荷重付きHardy空間H^2(W)への解析射影をPで表し,Q=I-Pと定める。有界関数a,bが与えられたとき特異積分作用素aP+bQのL^2(W)におけるノルム公式を3つ求めた。cf.Takahiko Nakazi and Takanori Yamamoto,Norms of some singular integral operators on weighted L^2 spaces,preprint,1-28.
|