研究課題/領域番号 |
11640236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高原 文郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20154891)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 電波銀河 / 相対論的ジェット / 粒子加速 / 活動銀河中心核 / ガンマ線天文学 / X線天文学 / 電子陽電子対 / 相対論的プラズマ |
研究概要 |
電波銀河における相対論的ジェットの物理的性質とバルクな加速機構の理論的な検討を行った。 1.高温降積円盤中からの電子陽電子対の放出を、二流体一次元近似のもとで解き、降積率が大きい場合には円盤で散逸されたエネルギーの大部分が対の内部エネルギーと運動エネルギーに転化するという、以前の一層近似の結果を確認した。これにより重力エネルギーの解放とジェット形成とが具体的に結びつけられた。 2.ジェットのバルクな加速機構として、相対論的温度でウィーン平衡にある電子陽電子対と輻射からなる系の熱的加速機構を検討した。この系の球対称定常流は容易にローレンツ因子が数十まで加速され、その効率も非常によいことを示した。これまで、難点とされていた対消滅問題輻射減速問題も避けることができ、この機構が非常に有力であることがわかった。コリメーションは今後の課題である。なお、この機構では強いMeVガンマ線放射が伴うことを予言するので、今後の観測により検証可能である。 3.相対論ジェットのエネルギーのうち、中心部で輻射に転化されなかったものは拡がった電波ローブの内部エネルギーや運動エネルギーとなる。ローブの観測量からその全エネルギー、磁場や電子のエネルギーを推定し、ジェットが主として電子陽電子対からなるとして矛盾しないとの結果を得た。
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