研究課題/領域番号 |
11640278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
土岐 博 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (70163962)
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研究分担者 |
鈴木 克彦 東京大学, 学振研究員
渡部 輝明 高知医科大学, 医学情報センター, 助手
菅沼 秀夫 東京工業大学, 理学研究科, 助教授 (10291452)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 双対ゲンツブルグ・ランダウ理論 / カラーモノポール / クォークの閉じ込め / モノポールの凝縮 / インスタントン / ボーテックス / バリオンの励起状態 / バリオンの3体閉じ込め力 / 変形調和振動子 |
研究概要 |
双対ギンツブルグ・ランダウ(DGL)理論はQCDの低エネルギー理論として注目されている。このプロジェクトではその意味するところを明らかにするための広範囲の研究を行った。 1.DGL理論ではカラーモノポールの存在とその凝縮が重要な役割を荷う。その源としてインスタントンに注目し、インスタントンが多数集まるとモノポールが凝縮することを示した。さらにクォーク間のポテンシャルは実験の約半分の大きさが出ることを見出した。その上で、インスタントン場でのクォークの振る舞いを調べカイラル対称性の破れと共に閉じ込めの性質も出現することを見出した。 2.格子QCD計算を行い3体力の計算を行った。QCD計算では3つのクォークを最短に繋ぐ閉じ込め力が有力であることを得る事が出来た。これは、DGL理論の結果とも一致するもので、以前のグルオンの非対角成分がアーベリアンゲージでは質量を獲得するとの結果とあいまってDGL理論の大きなサポートとなる。 3.バリオンの励起スペクトルの変形調和振動子(DOQ)モデルでの計算を行った。バリオンの全ての実験結果を調べると2〜3の例外を除いて、DOQも出るの予言と非常に良く一致する事を見出した。これはバリオンの励起状態が閉じ込め力によりすべて説明出来る事を意味している。更に、電磁転移の計算をも行った。その結果、今までの非相対論的取り扱いの結果を大きく変えない事を見出した。その上で、パイオンの効果や相対論の効果の検討を始めた。QCDから獲られた体力を使ってバリオンの励起状態の計算を行う検討をも始めた。
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