研究概要 |
1.PCとUnix加速器制御システムのCORBAによる連携 PC(WindowsNT)にCORBA機能サポートを含むJava開発環境を整備し、既存のUnixベースの加速器制御システム(KEK電子陽電子入射器)で開発を行った。第1に、PC上のJava appletとUnix側CORBA serverを接続する試験を行なった。加速器機器情報をリアルタイム表示(1秒refresh)させるJava appletを試作し、基本動作を確認した。なお、開発したJava appletは、Unix/Macintosh/Linuxでも動作するが、高い移植性のためには新しいgraphic classは使いにくいなどの問題がみつかった。第2に、Visual Basicを既存のCORBA serverに接続するために、汎用CORBA通信DLL gatewayを開発している。KEK入射器の機器server(klystron)への接続試験を現在も継続中である。第3に、既存の加速器制御システムでCORBA規約の機器サーバを立ち上げ、CORBAが既存資産(いわゆるLegacy system)の再利用に有効であることを示した。 2.国内外での成果発表 Java/CORBA開発の途中経過報告をICALEPCS'99会議(Trieste、1999年11月)や物理学会(2000年春、大阪)で、また成果報告をPCaPAC2000会議(Hamburg、2000年10月)で行なった。 3.汎用加速器API開発の国際協力 異る加速器間での共有を前提とした汎用加速器API(Application interface)の開発について、PCaPAC2000会議やEPICS協力会議(Oak Ridge、2000年11月)で他研究所(LANL,JLAB,SLAC,DESY,etc.)と議論した。汎用APIを検討するには近年の情報技術(特にXMLやUML)での定義を先行させ、その後Javaなど具体的言語に還元するべきという結論を得た。具体的な開発協力体制支援のために、平成13年度科研費「情報技術を活用した加速器情報データベースの汎用化の研究」を申請した。
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