研究課題/領域番号 |
11640372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
矢花 一浩 筑波大学, 物理学系, 助教授 (70192789)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 密度汎関数法 / 第一原理計算 / 電子ダイナミクス / 光物性 / 計算物理 / 時間依存密度汎関数法 / シミュレーション / 実時間実空間計算 / 光吸収 / 強光子場 / レーザー物理 / 多価イオン / 誘電関数 / 局所密度近似 / 光学活性 |
研究概要 |
本研究では、時間依存密度汎関数法を基礎理論とし、時間依存Kohn-Sham方程式を実時間・実空間で解く方法を発展させ、様々な電子ダイナミクスに対する量子論的かつ第一原理的なシミュレーションを発展させた。具体的な成果は以下の通りである。 1.分子・原子クラスター系の電子励起と光応答に対する第一原理計算を様々な系に対して実行した。線形光応答に加え、非線形応答(超分極率、2光子吸収)を記述する効率的な計算法の開発に成功した。また、イオン化による連続状態との結合を正確に記述する理論を開発し、分子の真空紫外領域での光応答に対する精密な記述を行った。 2.固体の誘電関数に対する実時間・実空間計算法の開発に成功した。これにより有限系から無限周期系まで同じ枠組みを用いた光応答の記述が可能になった。さらに1次元方向に対して無限周期系であるナノチューブの光応答への発展を検討している。 3.電子・振動結合による分子の電子励起状態の緩和に対する時間依存密度汎関数法の有効性を検証した。 4.原子とイオンの衝突で起こる多電子移行反応の非経験的記述を行い、イオン化メカニズムの理解を深めた。 5.強光子場中にある原子・分子のイオン化メカニズムに対する予備的な検討を行った。 6.液体ヘリウム中にある原子スペクトルに対する密度汎関数法に基づく理論を提案した。 7.電子ダイナミクスの第一原理量子シミュレーションを行う汎用プログラムの整備を行い、興味のある研究者に配布している。
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