研究課題/領域番号 |
11640394
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 義朗 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40226907)
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研究分担者 |
石川 潔 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (00212837)
熊倉 光孝 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30324601)
薮崎 努 (藪崎 努) 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60026127)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | レーザー冷却 / 時間反転対称性 / 永久電気多極子モーメント / 光トラップ / フェルミ粒子 / 超冷衝突 / シュタルク効果 / ファラデー回転 / 永久電気双極子モーナント / 時間反転 / セシウム原子 / イッテルビウム原子 / 永久電気双極子モーメント |
研究概要 |
我々は冷却Yb原子のEDM探索を目的として、Yb原子のレーザー冷却の基礎研究を行った。特に、^1S_0-^1P_1遷移を用いたMOT、^1S_0-^3P_1遷移を用いたMOT、交差型FORTおよび遅延交差型FORT、二つの同位体の同時交差型FORT、さらに交差型FORT中での蒸発冷却、ボソンとフェルミオンの協同蒸発冷却、などの新しい実験技術を開発し、新たな興味深い知見を得ることができた。しかし、EDM測定に至るまでには、まだ多くの技術的および物理としても大変興味深い課題がある。例えば、大きな不均一磁場を用いるMOTやゼーマン減速器の領域から磁気的に安定なEDM測定領域に低温原子を移動させる必要がある。我々はこれも光トラップを用いて行うことを試み、これまでに約1秒で6mmの距離だけ原子を移送させることに成功している。このとき移送に伴う付加的な原子数の減少はほとんどないことを確認している。また、EDM測定では原子に高電場を印加する必要があるが、我々はCs原子を用いて、この研究を行った。Cs原子はアルカリ原子の中ではもっともEDMにたいする感度が高く、さらにレーザー冷却もおこなれている標準的な原子である。7.5kV/cmの高電場を加えて実験を行い、スカラーシュタルクシフト分の離調を補正することにより、ほぼ同数の原子をトラップすることができること、テンソルシュタルク効果によるエネルギーシフトと状態混合に起因する原子集団の広がり、などの新たな知見を得ることができた。 さらに、スピンの持つ量子揺らぎを抑えて高精度のスピン測定を可能にするスピン量子非破壊測定や、励起状態^3P_2を用いた電子のEDM測定の可能性なども検討した。
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