研究課題/領域番号 |
11640484
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
相川 信之 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20047327)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2000年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 石英 / 鉱物粒の三次元形態 / 鉱物間界面の微細構造 / 流体包有物の三次元形態 / 流体包有物の三次元分布 / カンラン石 / 転位構造 / 転位の三次元分布 / 再結晶石英の微構造 / 再結晶石英の粒界構造 / 鉱物成長面の微細組織 / 鉱物間界面の微細組織 / 鉱物生長面の微細組織 / 流体胞有物の三次元分布 |
研究概要 |
熱変成を受けた花崗岩中の石英粒間の界面や粒内部および強く焼鈍しを受けたカンラン石粒の内部の微細構造・組織を明らかにすることを目的に、補助金で購入した光学顕微鏡システムを使用し、研究を進めた。 変形を受けた岩石中の石英が熱変成で再構結晶する時、変形石英中に存在した流体包有物が粒界に移動し、粒界での溶解-沈殿作用を助け、粒界移動を促進した証拠を見出した。この再結晶・粒成長によって、石英中或いは石英間に幾つかの特徴的な微構造が形成されることを明らかにした。再結晶粒界およびクラック界面の特徴を観察した結果、いずれの界面も単純な平坦面ではなく、チャンネル-リッジ構造や凹地構造(流体包有物痕跡)等の複雑な構造を示すことが明らかにし、再結晶粒の成長や粒界構造及びクラックの修復にも流体が深く関わったことを示す証拠を見出した。 カンラン石結晶中の転位構造についての研究では、天然および実験室内で酸化を受けたカンラン石中の転位の特徴や配列・分布の三次元観察を行った。ピクライト質玄武岩中のカンラン石を実験室で加熱酸化させて、転位構造・組織や転位密度を観察した結果、2種の転位組織を示すカンラン石が見出した変形後に焼き鈍しを受けた時に特徴的に見出される転位組職を見出し、単純な斑晶鉱物でないことを明らかにした。また、天然で酸化を受けたスコリア中の鉄に富むカンラン石巨斑晶の詳細な観察を行った。その結果、急冷によって形成されるつる巻きバネ状転位あるいは変形時の転位の増殖機構を示すようなラセン転位の交差すべりによって形成されたと考えられる特徴的な転位を見出した。カンラン石に見出される複雑な転位構造・組織が、カンラン石の形成過程や形成後の履歴を解く鍵となると思われる。
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