研究課題/領域番号 |
11640497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
細矢 治夫 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (10017204)
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研究分担者 |
時田 澄男 埼玉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20008866)
浅本 紀子 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (90222603)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | n次元の水素原子 / 原子軌道関数 / シュレーディンガー方程式 / 波動関数 / 縮重度 / パスカルの三角形 / アニメーション技法 / 可視化 / 可視 |
研究概要 |
われわれはこれまでの研究で、n次元の水素原子のシュレーディンガー方程式の解の角度部分の縮重度の一般式を導出し、それがパスカルの三角形を若干修正した非対称パスカル三角形によって容易に表現できることも示した。これは、化学者の帰納的直観に基づいて得られた代数的な処方箋であるが、この波動関数に数学的に厳密な裏付けを行うこと、及び得られた波動関数を動的にグラフィック表示するという二つの目的をもっている。以下に、本研究で得られた結果を列記する。 i)アニメーション技法の開発 簡単な操作で、原子軌道のn次元のイメージを把握しやすくするアニメーション技術を、市販のQTVRというソフトウエアを利用して実現した。 ii)3次元の原子軌道表示の見直し 3次元のd軌道も、切断する面の方向と位置を変えることによって、s型、p型、d型等いろいろな対称性をもった断面を得ることができた。 iii)4次元の原子軌道の多面的な可視化 ii)で得られた可視化の手法を4次元の原子軌道に拡張して適用することによって、4次元の原子軌道関数の極座標表示を直交座標系に変換してから、様々な等値曲面表示を行う手法を開発した。 iv)原子軌道の縮重度とパスカルの三角形 n次元の原子軌道の縮重度が、変形した非対称パスカルの三角形によって容易に表されることは既に見出しているが、微分方程式の解の代数的な構造の解析から、その数理的意味についての考察を若干進めることができた。
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