研究課題/領域番号 |
11640511
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
蔵脇 淳一 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (10170078)
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研究分担者 |
肥後 盛秀 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (10128077)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 原子レベル / アルミニウム薄膜 / 高感度赤外反射吸収分光法 / 光機能分子 / 吸着配向状態 / 蛍光消光 / 電子移動 / 角度異方向分布 / 蛍光分光法 / 赤外反射スペクトル / 角度分布 / 吸着配向 / 光化学反応 |
研究概要 |
本研究は、金属固体表面上での光機能分子/タンパク質複合体系の分光研究を行い、光誘起電子移動反応のダイナミクスの解明や新規の光化学反応を見いだすことを目的とした。原子レベルで平坦な金属薄膜を作成したところ、350℃で真空蒸着して得られたアルミニウム薄膜は粒径300nm、粒界の段差が1nmであり、原子レベルで平坦な薄膜の作成に成功した。原子レベルで平坦な金属薄膜を基板として用い、金属ポルフィリンまた光機能分子/タンパク質の有機分子薄膜系構築し、光誘起電子移動やエネルギー移動反応を分光学的研究を行い種々の興味ある知見を得ることができた。 原子レベルで平坦なアルミニウム、ゲルマニウム、金などの金属薄膜を、高真空中において加熱処理したマイカ基板上に所定の温度で蒸着することにより作製する条件を確立することができた。金属薄膜の結晶成長などの内部構造に関する情報はTEMおよびTED(学内共同利用施設を使用)を用いて測定・解析することにより得ることができた。また、金属薄膜の表面形態の観察をSEM及びAFM(学内共同利用施設)を使用して行い、形状や平坦さに関する情報を得ることに成功し、薄膜作成の条件を確立できたといえよう。さらには、原子レベルで平坦な金属薄膜を基板として用い、真空蒸着法により金属ポルフィリンまた光機能分子/タンパク質の有機分子薄膜を作製することを試みた。その結果、分子配向の制御を基板温度、蒸着速度及び基板の種類を変化させることによって行い、高秩序環境場を構築する条件を確立でき、有機分子薄膜の高秩序配向の評価はXPS、FT-IR、ラマン分光法により行うことができた。 金属博膜上に高秩序配向吸着・固定した光機能分子の分光特性 吸着種の配向や形態観察をSEMやAFMを用いて行い、さらに現有のレーザーラマン分光装置やFT-IR分光光度計を用いて振動スペクトルを測定し、分子構造や電子状態に関する物理化学的知見を得た。さらに、金属薄膜表面上に高秩序配向した金属ポルフィリンのソリトン励起エネルギー移動や電子移動を詳細に考察する目的のために、蛍光時間分解法により詳細に検討した。
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