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芳香族化合物とアルケンとの[3+2]光環化付加反応による三重項ビラジカル種の生成

研究課題

研究課題/領域番号 11640534
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 有機化学
研究機関島根大学

研究代表者

久保 恭男  島根大学, 総合理工学部, 教授 (40127486)

研究分担者 中島 敏  群馬工業高等専門学校, 物質工学科, 講師 (00273920)
研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード環化付加反応 / 光化学反応 / 三重項ビラジカル / non-Kekule構造 / ESR / カルボン酸誘導体 / エステル / ニトリル
研究概要

[3+2]光環化付加反応を利用するtriplet biradical生成反応の全体像を解明するために,芳香族化合物とアルケンとの分子間及び分子内[3+2]環化付加反応を総合的に検討したところ,次の知見が得られた。
1.どのような分子間反応系でtriplet biradicalが有効に生成しうるのかを総合的に検討した結果,芳香族化合物としては種々の芳香環をもつジエステル類が,またアルケンとしては芳香族置換基をもつアルケン類が特に有効であることが明らかになった。さらに,溶媒では四塩化炭素,ベンゼンなど極性の低い溶媒ほど,また温度に関しては低温ほど有効であることが明らかになった。
2.分子間反応で有効であった芳香族化合物とアルケンの構造単位を適当なアルキル連結鎖を用いて分子内に組み込み,光反応を検討した。その結果,低温では分子内の反応系でも四塩化炭素やベンゼン中でtriplet biradicalが有効に生成しうることが明らかになった。また,連結鎖として用いるアルキル鎖は,7原子程度の長さが最も効果的であった。
3.アルケンによる芳香族化合物のケイ光消光実験を行い,得られたケイ光消光速度定数とtriplet biradicalの生成しやすさとの関係を評価したところ,消光速度定数の大きな系でtriplet biradicalが生成しやすくなる傾向が認められた。また,アルケンと比較すると,酸素やフロニトリル等のラジカル捕捉剤は,芳香族化合物のケイ光をほとんど消光しないことが明らかになった。
4.[3+2]環化付加反応で生じる中間体を種々の分子軌道法により解析したところ,一重項状態より三重項状態のエネルギーが低く,non-Kekule構造をもつ分子としての特徴を示すことが明らかになった。
5.種々の分子間及び分子内反応系に対して,低温マトリックス中でのESR測定を行ったが,triplet biradical種の生成は確認できなかった。

報告書

(3件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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