研究課題/領域番号 |
11640559
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
|
研究機関 | 筑波大学 (2000-2001) 北陸先端科学技術大学院大学 (1999) |
研究代表者 |
北川 宏 筑波大学, 化学系, 助教授 (90234244)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 水素結合 / 電荷移動錯体 / 混合原子価状態 / 電子-水素相互作用 / 金属-半導体転移 / 有機-無機ハイブリッド / 生体分子 / 混合原子価 / 一次元素 / フラビン分子 / 生体機能分子 / クラスター錯体 / バンド・フィリング制御 / 分子性導体 / 金属錯体 |
研究概要 |
(1)多核混合原子価クラスターをユニットとする電導体の開拓:金属錯体の単核骨格を二核、三核へと多核化しユニット内における電荷分布の自由度を上げることにより、動的な価数揺動・スピン揺動・負U相互作用に起因する格子揺動あるいは非線形な励起を引き起こし、これらゆらぎ効果により新しい電子相、相転移の創製を目指した。具体的には、電子伝達作用を担うフェレドキシンに含まれる硫黄-鉄クラスターに着目した。クラスター内にFe(II)-Fe(III)の混合原子価状態があり、且つFeサイトにスピンが存在するので、強いスピン-電荷-格子結合系として期待される。また、裸のS原子が存在するので、波動関数の分子間へのしみだし効果が期待される。主に各種有機ドナーとハイブリッド化させた錯体の合成を試みた。新規キノリノール錯体Fe4q8を得、磁気的相互作用に関してメスバウアー分光とSQUID測定により明らかにした。 (2)フラピン酵素をユニットとする電導体の開拓:生体内電子伝達系や酸化還元系等に関与する生体機能分子であるフラビンを活用し、動的相互作用の新しい競合状態・融合状態を創製し、生体系に固有なゆらぎ効果に基づく新電子相、新機能の創出を探った。主にフラボキノンを用いて、銅、銀、金、白金、パラジウム、ニッケルとの錯体の合成を試みた。プロフラビンとTCNQとのD-A型両性分子の新規合成に成功し、その物性を明らかにした。
|