研究課題/領域番号 |
11640587
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
五島 綾子 静岡県立大学, 経営情報学部, 助教授 (80046284)
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研究分担者 |
伊吹 裕子 静岡県立大学, 環境科学研究所, 助手 (30236781)
五島 廉輔 静岡県立大学, 環境科学研究所, 教授 (70046275)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ADP / water pool / ミクロ界面 / polymerization / 陽イオン性逆ミセル / 非イオン性逆ミセル / Aorosol OT逆ミセル / poly(U) / 逆ミセル / poly(A) / 縮重合 / Octaethyleneglycol dodecylether / Hexadecyltrimethylammonium chloride / water:pool |
研究概要 |
ある種の界面活性剤は油中で水滴を包み込むように逆ミセルを形成する。この逆ミセルの内殻水(water pool)とそのミクロ界面はWo(=[水]/[界面活性剤])や界面活性剤の親水基を変化させると、水の性質、極性、静電場を制御でき、分子認識も可能な酵素に類似した特異な触媒機能を有する多重反応場であることを明らかにしてきた。本研究では以下に示す陽イオン性逆ミセルを中心としたミクロ界面を利用したヌクレオチドの重合化を検討した。1)陽イオン性逆ミセルのwater poolのミクロ界面か鋳型として働きADP分子が一層に吸着され、次々脱リン酸化が起きて縮重合化が進行するという仮説の下に、Mg^<2+>存在下、37℃でADPの重合化を検討した.実験方法は^<14>C-ADP-ADP水溶液(pH9.5)を逆ミセルに溶解し、酵素のない状態でWo=10-20に調整して検討した.その結果、ポリマーの形成は認められなかったが,キャピラリー電気泳動より極微量であるが、trimerとdimerが認められた。2)陰イオン性のAOT逆ミセルのwater pool中でpoly(U)を鋳型として酵素が存在しない状態で、^<14>C-ADPの重合を試みた結果、ある程度重合度の高いPoly(A)が形成されることが示唆された.3)非イオン性界面活性剤逆ミセル(Odaethylenedodecylether)中でMg^<2+>イオンの代わりに微量のFe^<3+>イオンを用いて、Polynucleotidephosphotylase存在下温度を上げることにより、生成されたPoly(A)を沈澱させ、効率的に生成物を単離できることを見出した.特にガラス微粒子を添加すると、重合は顕著に促進された。 以上より、逆ミセルのwater poolがヌクレオチドの重合に有利な反応場であることと示され、酵素なしでも縮合の可能性も示唆された。
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