研究課題/領域番号 |
11640627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
綿貫 豊 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (40192819)
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研究分担者 |
内藤 靖彦 北海道大学, 国立極地研究所, 教授 (80017087)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 体温 / エネルギー節約 / 海鳥 / 潜水 / 抱卵 / 生理的適応 / バイオテレメトリー / 採餌 / エネルギー収支 / モニタリング |
研究概要 |
内温性潜水動物は潜水中の酸素欠乏や抱卵と授乳のための飢餓といった、短期的だが頻発するエネルギー不足に対する節約方法の体温調節があげられる。本研究は、1)ウミスズメ科海鳥2種(ウトウ、ハシブトウミガラス)において、潜水中の深部体温の低下どの程度おこっているのか、2)抱卵中のウミネコの体温変化が、行動と抱卵数に影響されるかの2点を明らかにした。体内埋め込み型のマイクロデータロガーを使って、野外でウトウとハシブトウミガラスの潜水中の深部体温の変化を測定した。20m前後30分程度にわたる連続潜水中に腹腔内温度が4度近く低下した。特にハシブトウミガラス1個体から、時間分解能のよいデータを得たところ、各潜水ごとに沈降中は体温が上昇し、最大深度でゆっくりと低下しはじめ、海面に達すると同時に急に低下した。沈降中は筋肉運動によって体温が上昇するが、底から浮上中は運動せず、海面で急に血流を回復させた結果、冷えていた体部分からの低温血液が流入して深部体温も急に低下したのだと解釈される。体温情報を発信する小型電波発振器を、通常2卵を産卵するウミネコの腹腔内に埋め込み、2-4卵を抱かせた時の体温を測定した。別の2-4卵抱卵させたグループでふか成功と失敗の要因を測定した。ウミネコの親は卵数の違いに応じて体温を変化させることなく、4卵を抱卵する場合は、結果的に卵温が低下し、ふか日数が長くなり、捕食による消失率が高くなった。したがって、抱卵数によって体温を調節するわけではなかった。
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