研究課題/領域番号 |
11640658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 福井工業大学 |
研究代表者 |
田沢 仁 福井工業大学, 工学部, 教授 (80028117)
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研究分担者 |
菊山 宗弘 放送大学, 教養部, 助教授 (90131010)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | Ca^<2+> / カルシウムストア / カルシウムチャネル / 車軸藻類 / SAチャネル / Mg^<2+> / 葉緑体 / カルシウムチヤネル / シヤジクモ / ヒメフラスモ / オオシヤジクモ / ミルクラスモ / HICR / SAチヤネル / エコ-リン / カルシウム / ガドリニウム / シャジクモ / イノントール1,4-トリスリン酸 / リアノジン |
研究概要 |
(1)車軸藻類の一種ヒメフラスモは細胞質に水が浸入するとCa^<2+>濃度を増加させ、膜電位の脱分極、膜コンダクタンスの増加を引き起こす。細胞質の水和によるCa^<2+>放出(HICR)は、Caストアが膨潤しストア膜が機械的に伸展することが刺激となって、膜にあるCa^<2+>チャネルが開きCa^<2+>が放出されると考えられる。この考えは細胞内カルシウム放出に関係しているリアノジン、IP_3がHICRになんら影響を与えないことによっても支持された。 (2)ヒメフラスモの細胞質中に機械刺激感受性のCa^<2+>放出機構が存在するかどうかを証明するため、細胞外に取り出した細胞質を直接機械刺激することを試みた。その方法の一つは油滴を細胞質滴の上に噴射すること、もう一つは細胞質滴を上から圧して変形させることである。Ca^<2+>の増加はエコーリンの発光を光電子増倍管で検出した。 (3)いずれの方法でも、一過性の素早いCa^<2+>増加が見られた。 (4)細胞質を葉緑体成分とそれ以外の白色成分とに分け、刺激を加えたところ、前者のみCa^<2+>増加をしめした。 (5)しかし白色成分に澱粉粒を加えた後、刺激を加えるとCa^<2+>増加が見られた。このことは細胞質中にカルシウムストアがあり、ストア膜が澱粉粒のような固体に触れて変形することによりCa^<2+>チャネルを活性化することを示している。 (6)ヒメフラスモ、オオシャジクモ、ミルフラスモの細胞質中のMg^<2+>とCa^<2+>含量を測定したところ、Mg^<2+>含量は三種ともほぼ等しいが、Ca^<2+>含量はヒメフラスモが他の二種に比べて2-3倍多い。このことはHICRの種による違いの原因の一つとして、カルシウムストアのCa^<2+>含量の違いがあることを示唆している。
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