研究課題/領域番号 |
11640706
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
系統・分類
|
研究機関 | 千葉県立中央博物館 |
研究代表者 |
斉藤 明子 千葉県立中央博物館, 自然誌・歴史研究部・資料管理研究科, 研究員 (90250141)
|
研究分担者 |
蘇 智慧 JT生命誌研究館, 研究員
斉藤 秀生 (財)自然環境研究センター, 研究部, 上席研究員
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | カミキリムシ科 / ハナカミキリ亜科 / ヒメハナカミキリ属 / ヤツボシカミキリ / ツマグロハナカミキリ / ミトコンドリアDNA / ND5 / 分子系統 / ND5遺伝子 |
研究概要 |
ミトコンドリアDNAのND5遺伝子910塩基対の塩基配列情報をもとに、下記の種群について系統解析を行なった。 1.ヤツボシハナカミキリ群の系統解析 種の扱いに異論のあったヤツボシハナカミキリ群について、大陸を含めた本群の起源と分布拡大の経路について検討した。その結果、東日本の個体群と、韓国Ullungdo島のこれまでタイリクヤツボシとされていた個体を含めた西日本の個体群、および大陸の集団の3つに大別された。これまでの上翅斑紋の表現型によるくくりとは異なり、地域的なくくりで集団が形成されており、表現型にツマグロ型からヤツボシ型までの同様な変異パターンを持つふたつの個体群が、大陸の個体群からそれぞれ独自に分岐したことが示唆された。 2.ヒメハナカミキリ属(Pidonia)の系統解析 日本産ヒメハナカミキリ属ほぼ全種と、大陸と台湾産の数種を含めた2200UTについて解析した。以下の種群で種間関係が明らかとなった。 (1)Pidonia亜属:7つの亜群が認められ、類縁関係がわからなかった複数の種類についてそれらの関係が明らかとなった。 (2)Mumon亜属:別種として記載されている佐渡の集団P.telephiaはP.aegrotaに含まれた。 (3)Omphalodera亜属:P.warusawadakensisが1種で単独、韓国産と対馬産のP.puziloiがそれぞれ単独、本州の2種を含む集団の4群はそれぞれ独立の関係である。 (4)Cryptopidonia亜属:従来amentata群とinsuturata群の2群と考えられていたが、前者はmiwai群とamentata群に、後者はsimillima群とP.insuturata, P.hayashii, P.hylophilaの各単独群となった。P.oyamae, P.chujoi, P.fujisanaはこれらのみの群を形成しており、この亜属から独立していることが新たにわかった。
|