研究課題/領域番号 |
11650011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
松本 俊 山梨大学, 工学部, 教授 (00020503)
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研究分担者 |
鍋谷 暢一 山梨大学, 工学部, 助手 (30283196)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 微傾斜基板 / 原子ステップ / 量子井戸 / 量子細線 / フォトルミネセンス / MBE / 透過電子顕微鏡 / 反射電子回折 / フェトルミネセンス / 電子回折 / 超格子 / 単一量子井戸 / 顕微フォトルミネセンス / 格子歪み |
研究概要 |
[011]あるいは[01-1]方向に3、5、7度傾斜したGaAs(100)基板上にMBE成長するZnSe表面を高エネルギー反射電子回折法で実時間観察し、ステップ高(段差)が1モノレイア(ML)のステップ列が基板の微傾斜角で決まる間隔で均一に分布して発達することを見いだした。実測パターンとシミュレーションパターンを比較することによって、テラス幅のゆらぎは3ML以下、ステップ列の直線からのゆらぎすなわち波打ちの周期は60ML以上であることがわかった。ステップ列が形成されたZnSe上に2MLのCdSe層を成長させても電子回折像は変化せず、ステップ&テラス構造はCdSe層に引き継がれることも確認した。 微傾斜基板上に作製したZnSe/CdSe/ZnSe歪み単一量子井戸構造の特性を、原子スケールでの格子歪み分布の計算に基づいて考察し、量子井戸面内で微傾斜方向にCdSeのバンドギヤップが周期的に変化して2次元量子構造が形成されることがわかった。量子井戸内の伝導帯と価電子帯のエネルギー変化はそれぞれ20meV程度で、ともにキャリアをテラス部分に閉じ込める作用をする。 GaAs(100)微傾斜基板上にZnSe/(CdSe, ZnSe)/ZnSe単一量子井戸構造をMBE法で作製し、井戸層成長時の原料セルシャッターシーケンスでCdSe/ZnSe横形超格子井戸の作り込みを試みた。透過電子顕微鏡で観察した格子像の解析からCdSe井戸領域がZnSe障壁領域内に、微傾斜構造に対応する間隔と方向に規則的に、分布することを見いだし、部分的ではあるが量子細線構造が出来ていることがわかった。この構造からのSQW量子準位発光は電界ベクトルがステップエッジに平行な方向に偏光しており、量子細線構造による量子井戸面内のポテンシャル変調と面内異方性が裏付けられた。
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