| 研究概要 |
1.インテリジェント機能の発現法に関する研究
耐熱性構造材料層に圧電セラミックス層が接着された2層複合平板に非定常熱負荷が作用した場合,構造材料層の変位を要望された状態に制御するために圧電層に印可すべき電位分布を決定する手段と,熱負荷が未知のとき圧電層に誘起された電位分布から未知の熱負荷を決定する手段を,理論解析と数値シミュレーションによって確立した.次に,この成果に基づき,1つの耐熱性構造材料層の上に2つの圧電セラミックス層が接着された3層複合平板において,中間の圧電層をセンサ,上の圧電層をアクチュエータに利用し,熱負荷に対して構造材料層の変位を適応的に制御するインテリジェント機能を発現する手段を理論解析と数値シミュレーションによって確立した.
2.多層複合平板の最適設計に関する研究
1つの耐熱性構造材料層と多くの圧電セラミックス層で構成された多層複合平板をモデルに,熱負荷によって惹起された構造材料層の熱弾性変位を直接制御する定常問題について,圧電セラミックス層の厚さを設計変数に近似最適設計を行った.最小化には準ニュートン法に基づいたニューラルネットワークを用い,応力に制約条件を設けて,印可電位差の最大値を最小化した.教師データの正規化範囲を[0,1]から[0.2,0.8]に狭くしたところ,学習効率と近似精度が大幅に向上し,妥当な設計結果が得られ,複合平板の最適設計法を確立できた.
3.平面応力に基づく圧電セラミックス円板の近似解析に関する研究
計算時間を短縮してセンサ機能の過渡的応答性を確保する為に,平面応力に基づく近似解析法を提案した.圧電セラミックス円板の近似解析を行い,厳密な三次元解と比較したところ,良好な精度の近似解を得ることができた.
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