研究概要 |
本研究で得られた成果の要約を以下に示す。 (1)光ファイバーを用いた反射型の局所粒子濃度測定システムを開発した。プローブ先端の測領域の大きさの測定などを行い,本システムの特性を明らかにした。さらに,鉛直管内を重力沈降する流れを用いて,局所粒子濃度測定システムの検定(反射高強度-粒子濃度)を行った。 (2)本局所粒子濃度測定システムを鉛直ダクト内を重力沈降する流れに対して適用し,断面内の濃度分布および局所粒子濃度の時間変動の測定を行った。この結果,流路壁面付近で粒子濃度が増加すること,粒子流量が大きくなると,この傾向が大きくなることが分かった。また,濃度変動の周波数解析などを行い,メゾスケール構造の関するデータを得た。 (3)鉛直ダクト内の重力沈降流れに対して,レーザーシート可視化装置を用いて,粒子クラスターの可視化を行った.鉛直および水平面内の粒子クラスター構造は,循環流動層内のライザー内で得られている測定例に近いものであった. (4)実験条件に対してLESおよびDNSによる数値解析を行った。数値解析は流路中央部の流れを対象として行った。また本計算条件において,DNSによる数値解析が可能であることを示した. (5)局所粒子濃度の時間変動のパターンについて,本数値解析で得られた結果は,実験結果とほぼ一致した。また,局所粒子濃度の時間変動のパワースペクトルおよび粒子濃度の確率密度分布についても両者は良好な一致を示した。粒子クラスター構造についても,実験と計算はほぼ一致する結果が得られた.
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