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乱流状態下の血液の流体工学的特性についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 11650199
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 流体工学
研究機関国立循環器病センター

研究代表者

築谷 朋典  国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 室員 (00311449)

研究分担者 妙中 義之  国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 部長 (00142183)
巽 英介  国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 室長 (00216996)
研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード非ニュートン流体 / 血液 / 血漿 / ヘマトクリット / Cassonの式 / 人工心臓 / 遠心ポンプ / 流量計測 / 血球濃度 / 機械的補助循環 / 血液流 / 非ニュートン流 / 乱流摩擦抵抗 / 動粘度
研究概要

人工心臓を含む機械的循環補助システムの圧・流量関係は管路系の状態把握の指標として一般的に利用される.また,長期間連続使用される体内埋込型人工臓器のモニタリング法として,ポンプ駆動状態と運転条件の関係を利用して流量のような管理上必要となる情報を得る手法が提案されてきている.このような圧・流量関係あるいは駆動信号と流量の関係は,対象となる装置の要素形状のみならず血液の物性にも依存するため,血液の流動物性に関する情報が必要である.ところが,このような観点からの乱流状態における血液流動の資料は少なく血球成分の影響に注目した基礎研究が必要であると考えられる.まず,基本的な流れとして円管内流れでの圧力損失を対象に選び,乱流状態の摩擦損失量をニュートン流体と血液で比較した.山羊血液の粘度をCassonの式により定義した場合,ニュートン流体よりも円管内乱流の圧力損失がわずかながら低減すること,さらに,その低減の程度は血球濃度には依存せずほぼ一定であることを示した.この結果から,ニュートン流体と比較した場合圧力損失が低減する原因は赤血球のみでなく,血漿中の蛋白をはじめとする血漿成分である可能性が示唆されたため,血漿蛋白成分による影響についても実験的に調べた.その結果,γ-グロブリンでは生理食塩水に対して,粘度が上昇しているにも関わらず有次元における圧力損失は変化がなく,その結果として管摩擦係数が減少していた.我々が開発を進めてきた遠心型血液ポンプの慢性動物実験評価において,モータ駆動信号(回転数,電力)からポンプ流量を間接的に計測する方法を適用し,測定精度に対して血液粘度の変化が及ぼす影響についての検討を行なった.回転数が既知の場合,モータ消費電力とポンプ流量はほぼ線形とみなすことができる関係にあり,流量が生体心の動きに対して大きく変動する場合にも測定結果は十分な精度で追従していた.検討を行なった慢性実験においては,血液ポンプ装着術後,血球濃度が約20〜40%の範囲で変動し,それに伴って血液の粘度も変動した結果,本手法にて検討したポンプ流量値と実測値の誤差は時間的に大きく変動していた.血液粘度を計測し,あらかじめ取得しておいた関係式の補正を行なうことで誤差を抑えることが可能であった.ただし,血球濃度による粘度変化の補正効果と比べた場合,昨年度検討を行なった血漿蛋白レベルでの補正により修正できる誤差レベルは実用的にはほとんど問題とならない程度であった.

報告書

(3件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] Tsukiya T, et al.: "Performance of an Newly Developed Centrifugal Blood Pump"ASAIO Journal. (in press). (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 築谷朋典 他5名: "遠心ポンプを用いた体内埋込型補助人工心臓システムの開発"第13回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. 00-35. 136-137 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 築谷朋典 他5名: "血液流の流体工学的特性に関する研究"第11回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. 99-03. 260-261 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 築谷朋典 他6名: "中長期使用のための小型・高効率補助人工心臓システムの開発と製品化"電気学会リニアドライブ研究会資料. LD-00. 11-14 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tsukiya T, et al.: "Performance of an Newly Developed Implantable Centrifugal Blood Pump"ASAIO Journal. (in press). (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tsukiya T, et al.: "Development of an Implantable Ventricular Assist Device Consisting of a Centrifugal Pump"Proceedings of the JSME 13^<th> Bioengineering Conference. 00-35. 136-137 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tsukiya T, et al.: "Study on the Fluid Dynamic Characteristics of Turbulent Blood Flow"Proceedings of the JSME 11^<th> Bioengineering Conference. 99-03. 260-261 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tsukiya T, et al: "Development of an Implantable Ventricular Assist System for a Long-term Use"Proceedings of the IEEJ Linear Drive Committee Conference. Ld-00-56. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tsukiya T, et al.: "Performance of an Newly Developed Centrifugal Blood Pump"ASAIO Journal. (in press). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 築谷朋典 他5名: "遠心ポンプを用いた体内埋込型補助人工心臓システムの開発"第13回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. 00-35. 136-137 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 築谷朋典 他5名: "血液流の流体工学的特性に関する研究"第11回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. 99-03. 260-261 (1999)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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