研究課題/領域番号 |
11650203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
高橋 カネ子 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (40108923)
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研究分担者 |
山田 悦郎 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (90006651)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 布地 / 湿分移動 / 伝熱モデル / 熱伝導率 / 温度伝導率 / 接触熱抵抗 |
研究概要 |
12年度の研究実施計画書に沿って報告するが、全体を総括するとほぼ順調に研究目的が勧められたものと自己評価している。11年度、12年度にわたり、研究目的が進められ以下のような成果が得られた。 1.定常比較法熱伝導率装置を改良した実験装置と局所湿度計を用いた実験 湿分移動を伴う布地の有効熱伝導率を測定する実験において、数枚の布地を重ねて測定した場合、平均の熱伝導率と特定位置の熱伝導率が異なる現象が見出だされている。これらの現象を実験的に明らかにするために従来の湿度計を改良した局所湿度計を用いて、重ね着状態の局所湿度分布の測定を試みている。11年度に購入した測定装置(ラボラトリレコーダ)によって、湿分の局所的な振る舞いと部分熱伝導率との関係が明らかに出来る可能性を見出だしたことが大きな成果といえる。 11年度に引き続き布地の種類を換えて実験を継続したが、定性的な傾向はみられるが定量的な結果は得られて得られていない。今のところデータのばらつきが大きいため、本研究の主目的である熱伝導率との関係を定量的に求めるまでは至らなかった。 布地内に湿分移動を伴う場合は繊維構造中の熱移動現象が複雑となり、定量的結果を求めるには、さらに検討の余地が残された。 2.布地の数値解析モデルの整備と評価法の検討 対象物質として布地を取り上げ、実際の熱移動現象が非定常現象であることから、非定常法で知られている周期加熱法に着目して検討した。はじめに簡単なモデルを提案し、数値解析によって周期加熱を加えたときの応答を求め、温度伝導率を従来と少し異なる方法を提案している。この方式が確立されるとすれば、湿分移動を伴う布地の有効熱伝導率の評価においても、非定常法による実験および数値解析に用いれば便利であることを見出だした。数値解析の結果はかなりの成果を得られたので、12年度において、日本熱物性シンポジウムおよび機会学会東北支部講演会で口頭発表している。
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