研究課題/領域番号 |
11650226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小山 繁 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (00153693)
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研究分担者 |
桑原 憲 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (90243964)
兪 堅 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (30274533)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 微細流路 / 凝縮熱伝達 / 圧力損失 / 代替冷媒 / 実験 / 凝縮 / 熱伝達 / 流動様式 |
研究概要 |
本研究では,水力相当直径1.0mm〜0.5mm程度の微細流路が複数並列に配置されたマルチチャンネル内で純蒸気が凝縮する場合の局所熱伝達特性及び圧力損失特性を実験的に解明し,超小型高性能凝縮器の開発に資することを目的としており,以下の成果を得た. (1)入口条件を固定し、出口クォリティおよび質量速度をパラメータに実験を行い、Chischolm-Lairdの形式で摩擦圧力損失の整理を行った。その結果、摩擦圧力損失の二相増倍係数の第2項の係数が4.81となり、Xの代わりにX_<tt>を用いることにより、実験結果を±30%以内で予測可能であった。 (2)微細流路の流れ方向圧力分布を測定した結果、(1)の方法で作成した予測式で実験データを±30%以内で予測できることが確認された。 (3)三島らは管内径が5mm以下の種々の管で圧力損失実験を行い、二相増倍係数の第2項の係数について管内径を考慮した式を提案しており、この式から本実験における係数を求めると4.77となり、(1)と同様にXの代わりにX_<tt>を用いることにより、実験結果を±30%以内で予測可能であった。原口らも管内径8.5mmのデータをもとに、管内径を考慮した形で二相増倍係数の式を提案しているが、この式と水力相当直径0.5〜1.0mmの本実験データは全く一致しなかった。 (4)同様の微細流路に対して提案されているMoserらの熱伝達予測式と本実験結果は、質量速度が300kg/m^2s以上では±30%以内で一致したが、質量速度100および200kg/m^2sでは一致せず、傾向も異なった。これは、Moserらの式は自由対流凝縮を考慮しておらず、自由対流凝縮が無視できない低流量では現象を表せないためであると考えられる。また、管内径が8.5mmの管に対して提案されている原口の式とは一致しなかったが、この式中の二相増倍係数を三島らの式に置き換えることにより、すべての本実験データと±50%で一致し、低湿量速度のデータと傾向も一致した。これは、原口らの式が自由対流凝縮と強制対流凝縮の項からなっており、管内径の影響を多少考慮することによりデータの予測制度が向上したと考えられる。この結果より、管内径が小さい場合にも、質量速度によっては重力の影響が無視できないと考えられる。
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