配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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研究概要 |
本研究ではマイクロオーダーの微小な細胞を顕微鏡下で三次元的に自由に操作するための三次元バイオマイクロマニピュレーションシステムを構築する.現状ではバイオマテリアルの操作に多大な労力と時間を必要としており,研究開発の効率化やスピードアップの妨げとなっている.この理由としては,観察画像が2次元的であること,力情報が得られないこと,対象物の姿勢を制御できないことがあげられる.そこで,本研究では,これらの問題点を解決するために,三次元的な視認性の向上,力情報の利用,対象物の姿勢制御に関して研究を行った. 1.三次元的な視認性の向上 ツール先端の絶対位置決め精度を向上するために,最小2乗法を用いた三次元キャリブレーション方法を提案し,実験を行ったところ,50μm^3の範囲において1μmの精度が実現できた.また,仮想空間上に操作環境の正確な三次元モデルを構築した.この三次元仮想モデルを用い,視認性の向上を行った. 2.マスタースレーブによるバイラテラル制御 接触型マイクロマニピュレータの先端に設置するマイクロ三軸力センサを利用し,マスタースレーブによるバイラテラル制御システムを設計した. 3.対象物の三次元姿勢制御 顕微鏡下の作業では作業空間が狭い事から接触型のツールを外部から導入するのに制約がかかる.このため,数十ミクロン前後の大きさの対象に対しては接触型と非接触型を組み合わせた方法が望ましい.特に直径が数ミクロンオーダーの微生物の操作では,接触型では対象物の姿勢操作が極めて困難になる.対象物の姿勢制御には回転電界により,誘電体に発生する回転トルクが有効に活用できる.回転電界による対象物の二次元平面内での回転および三次元的な回転を目的として,姿勢制御デバイス(バイオアライナ)を設計し,試作し,実験により有効性を確認した.
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