研究概要 |
バリヤフリー住宅における自動ドアの駆動を目的として,リニアパラメトリックモータに関する研究を行った結果,本モータで家庭内ドアを充分駆動できることを確認した。 実験は,ドアの駆動に必要な推力を得るために本モータの推力増加に関する検討を行い,更に家庭内ドアとほぼ同寸法の吊り戸式ドアモデルを試作し,実際に駆動して検討を行った.吊り戸式ドアを駆動するモータには,開磁路形リニアパラメトリックモータを用いた. 開磁路形リニアパラメトリックモータの推力増加を目的として,モータ磁心幅及び磁極面上磁性体の効果を検討した結果,磁心幅34mmのモータに磁極面上磁性体を設置することで,磁気ギャップ2mm,印加電圧100V時において約10Nの静推力が得られた.自動ドアモデルは,ドア幅約880mm,高さ約1675mm,厚さ約33mm,重量約10kg(二次導体,吊り戸用金具含む),始動に必要な推力が約3Nとなっているので,開磁路形リニアパラメトリックモータで充分にドアの開閉が可能であり,実際にドアを駆動して速度特性などを測定した. これらの成果は電気学会,日本応用磁気学会,IEEE及びEPE-PEMC2000Kosiceで発表すると共に,論文としてまとめた.
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