研究課題/領域番号 |
11650316
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
杉浦 修 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10187643)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | InSb / ドナー / 硫黄 / スズ / P-nダイオード / 自己整合 / MISFET / 光照射アニール / ドナードーピング / p-nダイオード / インジウムアンチモン / ドーピング |
研究概要 |
n型InSbMISFETの微細化に適したソース・ドレイン構造の製作方法を研究した。硫黄の表面吸着ならびにスズ薄膜の真空蒸着によりドナーをプレデポジション後、光照射アニールにより活性化して接合を形成した。スズを用いた場合、整流比10^4のpnダイオードを形成できた。このダイオード形成法を用いたInSbMISFETの自己整合プロセスを提案し、実際にトランジスタを製作した。 アニールを施さない試料はトランジスタ特性を全く示さなかったが、光照射アニールを施すことにより、nチャネル動作特性を示すようになった。ただし、移動度が数cm^2/Vsと極めて低く、ドレイン側のリーク電流が著しく多い特性を示した。アニール温度を300℃4分間から200℃10分間に低温化し、さらにゲート絶縁膜を100nmから70nmに薄膜化する変更を加えたところ、チャネルの移動度は最大1500cm^2/Vsまで向上した。同時にドレイン側のリーク電流も低減された。これはアニール温度が高い場合には、ドナー不純物用に堆積したスズ、もしくは電極用に堆積したアルミニウムがInSbと合金化してアロイスパイクを形成するためと思われる。また、リングゲート型トランジスタと通常のマスクパターンのトランジスタのしきい値電圧を比べると、リングゲート型トランジスタがエンハンスメント型であったのに対し、通常パターンのトランジスタはディプレッション型になっていた。これは、光照射アニール時に、ゲート電極によって下地InSb界面が保護された証拠といえる。以上の結果より、光照射アニールはゲート電極がマスクと使えるので、通常の電気炉でアニールするよりも熱損傷が少ないことを確かめられた。
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