研究課題/領域番号 |
11650321
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
上村 喜一 信州大学, 教育システム研究開発センター, 教授 (40113005)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 炭化珪素 / FET / MIS界面 / 接触抵抗 / 熱フィラメント / サファイヤ基板 / 高温動作素子 |
研究概要 |
サファイヤ基盤上に形成した炭化珪素薄膜を用いて高温・大電力用FETを作製するための基礎的な技術を確立した。また、研究を進める過程で不純物として検討した硼素薄膜が高温用熱起電力素子材料としても可能性があることを見いだした。 高温・大電力用EFTを実現するためには、高品位な半導体薄膜の作製に加えて、耐熱性ソース・ドレイン電極の開発、界面特性に優れたゲート絶縁膜の開発が必要とされる。 半導体薄膜に関しては、サファイヤ基盤を用いることで大口径化が可能であるが、格子定数の不一致が問題となる。そこで、すでに技術的に確立されているSOS構造の基板を用い、珪素層を炭化した上に炭化珪素を堆積することで高品位な薄膜が得られる可能性を実験的に示した。サファイヤ基板の使用により、高温における基板への漏れ電流の減少が期待できる。また、原料ガスを熱フィラメントで励起する方法が薄膜の高品位化に有効であることを見出した。 ソース・ドレイン電極の性能としては、耐熱性に加えて接触抵抗が低いことが求められる。そこで、金属/炭化珪素接触についてその電気的特性を検討した。また、いわゆるTLM法により、接触抵抗ととの温度特性に関する検討を行い、接触抵抗の効果的な評価方法を見出した。 FETのゲートとしては,MIS構造とMS構造とが考えられるが、この両者に関して検討した。MS構造では、金属の仕事関数以上に炭化珪素表面の状態が特性を左右することが示された。また、MIS構造に関しては、構成元素の1つである炭素の酸化物の影響を排除するためTEOSを用いたCVD法が有効である可能性を示した。MISダイオードの容量電圧特性は注入型のヒステリシスを示した。また、絶縁膜堆積後の熱処理が界面特性の改善に有効的であった。
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