研究課題/領域番号 |
11650322
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
吉本 昌広 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (20210776)
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研究分担者 |
松村 信男 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (60107357)
更家 淳司 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90026154)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 窒化インジウム / ヘテロ接合 / シリコン / 分子線エピタキシー / 結晶成長 / バンドオフセット / 光電子分光法 / 窒化シリコン / 分子線ユピタキシー / 窒化イリジウム |
研究概要 |
従来のIII-V族半導体とSiで構成されるヘテロ接合では、相互拡散によりpn接合を構成することは期待できなかった。III族窒化物半導体とSiのヘテロ接合では、伝導形を制御することが期待できる。N原子はSi中で電気的に不活性であるので、Si側の界面はIII族窒化物から拡散したIII族原子によってp形を示すと期待できる。III族窒化物側に拡散したSi原子はInNやGaNなどのIII族窒化物においてn形不純物として振舞う。このことから、n形III族窒化物半導体とp形Siからなるヘテロ接合で、pn接合の形成が期待できる。 本研究では、InNを、金属Inとrfプラズマ中で励起した窒素を原料とするMBE法によって、基板温度500℃で成長した。成長層はRHEEDで配向性のあるリングパターンを示し、X線回折の結果、成長層の格子定数はInNのそれと一致した。また、XPS測定の結果より、成長層はInとNから構成されている。これより、成長層は多結晶InNと確認された。InN層の表面は鏡面で、禁制帯幅は1.96eVであった。不純物添加をしない状態で、成長層はn^+形の伝導形を示し、電子密度は3×10^<20>cm^<-3>、ホール移動度は28cm^2/Vsであった。 Si上に成長した極薄膜InN(<3nm)を用いて、InN/Siヘテロ接合のバンドオフセットを、XPS法により決定した。InN/Siヘテロ接合のバンド配列はタイプIIである。InNの価電子帯の上端はSiのそれより1.60eV低エネルギー側に位置することが明らかとなった。InN/Siヘテロ接合はSi側から見て、正孔に対する障壁を形成することが示された。また、InNとSi基板の界面に形成される窒化シリコン(SiN)の形成機構について検討した。
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